5月26日 守山区老人クラブ研修会の講演会

平成24年5月26日、愛知県名古屋市守山区の森孝東コミュニティセンターにて「守山区老人クラブ研修会」が行われました。
この研修会の講師として依頼を受け、東洋医学研究所®所長 黒野保三先生が「元気で生活するためには」と題して講演されました。


講演される東洋医学研究所®所長の黒野保三先生

日 時 平成24年5月26日(土)午後1時~1時30分
場 所 森孝東コミュニティセンター
テーマ 『元気で生活するためには』
講 師 東洋医学研究所® 所長 黒野 保三 先生

   
   講演を熱心に聞く守山区老人クラブ研修会の皆様

冒頭で「お灸はしてますか?」との質問があり、黒野先生は「お灸はしておりません。

なぜなら私は鍼の研究はしておりますが、お灸の研究はしていないからです。
医療とは研究結果に基づいて治療をすることをいい、私は名大・名市大で鍼についての研究をしており、研究で明らかになったことを治療に応用しています。」とのご説明がありました。

「元気で生活するためには」というお話の中で、薬を飲めば病気が治る、注射をすれば治ると思っている方が多いのですが、一番重要なことは自己管理であり、健康で長生きすることが豊かな人生を送るうえでの絶対条件になります。病院にいけば健康になる、検査をすればよいというものではありません。

鍼治療で治すだけではなく、患者さんと一緒に治していかないとよい治療とはいえません。
そのために薦められるのが歩くことです。

しかし、急に1時間歩くなど無理をしてはいけません。はじめは15分ぐらいの散歩を1週間、毎日続けます。
無理にならないようであったら、5分づつ増やして1週間続けるというように徐々に増やしていき、40分歩けるようになるまで続けます。
 歩く時は、今から歩くという意識を持って、歩き方を考えながら歩くことが重要であり、頭を使うことにより、ぼけることもなく健康になっていきます。散歩を続けることによって血流がよくなり、スタミナや筋力がつき、よく眠れるようになります。また、歩くことを負担に感じずに習慣にしていくことが大事であるということと、正しい歩き方にについて、実際に姿勢や足の上げ方などを説明してくださいました。
 そして、東洋医学と近代医学の違いについて、東洋医学は病気になる前から治療ができる、病気にならないように治療ができるが、近代医学は病名がつかないと治療ができないことであります。病気になる前から治療をすることを「未病治(未だ病まざる病を医す)」と言い、病気にならないように鍼をすることが現代医学で言う第一予防、病気になった場合、これ以上悪くならないように治療することを第二予防、病気になってから社会復帰できるように治療することが第三予防であり、これが東洋医学の考え方です。

最後に本当の健康とは、

1. よく動けること

2. よく食べられること

3. よく眠ること

であり、楽しければ、なお良いとのことでした。
 
  また、人生とは自己満足であり、本人が幸せだと感じること、楽しいと感じることが豊かな人生を作ることであるとのお話がありました。