糖尿病通信

2016年11月 1日 火曜日

糖尿病通信20 クマさんはなぜ糖尿病にならないのか?

○冬眠したい季節到来!
今年もあと2ヶ月、布団の中で冬眠したい季節が巡ってきました。
その冬眠について、前から疑問に思っていたことがあります。
クマさんは厳しい冬を越すために冬眠します。その冬眠をする前、秋になると栄養を溜め込むために沢山食べ続けます。人間でいえば暴食を続ける訳ですので、糖尿病になる可能性が大なのですが、クマさんは糖尿病になりません。
何故でしょう?ということで調べてみました、というのが今回のお話です。

○クマさんと人間とインスリン感受性
私たち人間は、インスリンにより肝臓、筋肉、脂肪組織などにブドウ糖を取り込みます。しかし、取り込む量には限度があり、最終的には脂肪細胞がどれだけ取り込めるか、ということになります。その脂肪細胞も大きくなってしまうと、「もうブドウ糖は入らないよ~、要らないよ~」と抵抗するようになり、インスリンが大量に分泌されていても脂肪細胞はブドウ糖の取り込みを制限(インスリン感受性の低下=インスリン抵抗性)し、結果として血液中に大量のブドウ糖が残ります(高血糖)。
人間が肥満になると糖尿病になりやすい理由はこのためです。
ところが、クマさんは人間と異なり、肥満になってもインスリン感受性が低下しません。そのため、大量のブドウ糖を取り込むことができ、冬を越すための備えが可能なのです。

○インスリン感受性を高める方法はあります
クマさんのインスリン感受性が低下しないメカニズムを利用すれば、肥満になっても糖尿病にならない可能性はあります。しかし、そこに期待するよりも、インスリン感受性を高める良い方法があります。それは運動です。
歩行や水泳など継続して行う有酸素運動により脂肪細胞が小さくなり、インスリン感受性を改善、増大させることができます。また、腹筋やスクワットなどのレジスタンス運動で筋肉量や筋力を増大させれば、それだけブドウ糖の取り込み量が増え、利用量も増えますので双方の運動は有効です。


クマさんのように冬眠したい季節ですが、ぜひ運動をしてインスリン感受性を高め、冬眠直前のクマさんのように太らないようにしましょう。
        (文責:山田 篤)


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投稿者 東洋医学研究所