糖尿病通信

2017年3月 1日 水曜日

糖尿病通信 23 血糖値がスパイクする 2

普段の血糖値が正常なのに食後の血糖値が急上昇する。これが続くと糖尿病に移行しやすいだけでなく、身体にとって不都合なことを引き起こし易くなる。しかし通常の健康診断では見つけることができないのがポイントの「血糖値スパイク」。 
前回はスパイクの意味である、グラフの急上昇、鋭く攻撃する、というキーワードから「血糖値スパイク」について探りました。
今回はその「血糖値スパイク」の2回目、不都合な事実とその解消法についてのお話です。

○血糖値でスパイクされると?
「血糖値スパイク」自体の概念は最近発見された訳ではありません。この状態になると糖尿病に移行しやすいとうことは分かっていましたが、ここ数年で、身体にとって不都合なことが新たに分かり注目を集めることになりました。
1つ目は、血糖値が急激に上昇することを繰り返すと、血管内壁の細胞から活性酸素が大量に発生します。この活性酸素により血管内壁の細胞を傷つけ動脈硬化を引き起こします。
これが身体中に起きて、場合によっては心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こすことがあります。
2つ目は、細胞に血糖を吸収するためにインスリンが分泌されますが、血糖が吸収できないとインスリンは益々大量に分泌されます。インスリンが大量にあることが続くと、アルツハイマー型認知症の原因と言われる物質が脳に蓄積されることがあります。
また、糖尿病がある人は癌になる確率が高くなりますが、その原因はインスリンと血糖が大量にあるために癌細胞が増殖すると指摘されています。

○急上昇の解消は日常生活で
食後血糖値の急上昇の解消は、糖質の吸収のスピードを遅くすることがポイントで、これは日常生活の見直しにより可能です。
例えば、食べる順番を野菜(食物繊維)→肉や魚(タンパク質や脂質)→最後にご飯(糖質)にすると吸収が遅くなります。また、糖質が血糖値の上昇を引き起こしますので、糖質の食べる量を減らすことも有効です。
朝ご飯や昼ご飯を抜いてから食べても食後の血糖値は急上昇しますし、睡眠不足でも血糖コントロールはうまくいきません。
食後すぐに軽く運動することで食後の血糖値の上昇を抑えることもできますが、本来胃腸に血液が集中するところを分散させるので、胃腸の弱い方は調子を落とすことがあるかもしれません。体調と相談してください。

「血糖値スパイク」により引き起こされる病気は危険ですが、すぐには発症する訳でもありません。生活習慣を見直してリスクを低下させることで、健康で長生きができる身体を作りましょう。
            
 (文責 山田篤)


このエントリーをはてなブックマークに追加

投稿者 東洋医学研究所