活動内容

2017年3月 9日 木曜日

(公社)生体制御学会第284回定例講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加してきました

平成29年3月5日(日)(公社)生体制御学会第284回定例講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加してきました。
 
(公社)生体制御学会第284回定例講習会
(愛知県鍼灸生涯研修会)

9:30~10:20 睡眠の基礎と臨床 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
「睡眠の臨床3 睡眠呼吸障害、Restless Legs Syndrome、REM睡眠行動異常症」      
独立行政法人国立名古屋医療センター神経内科
岡田  久 先生

今回は主に睡眠時無呼吸症候群について御講義頂きました。
「睡眠は生活の基本の1つであり、快眠、快食、快便は生活習慣病予防になります。逆に睡眠時無呼吸症候群という睡眠障害になると、高血圧が1.3倍、脳梗塞が3.3倍リスクが上がることが報告されています。
東洋医学の古典には未病治と言って、昔の聖人は病気になる前に予防することが最善であることが書かれています。
睡眠時無呼吸症候群では睡眠ポリグラフを実施します。睡眠ポリグラフ検査とは、睡眠時無呼吸症候群やナルコレプシーなど睡眠障害を診断するために実施する検査であり、センサーや電極を全身に取り付けたまま8時間ほど眠り、脳波、眼球運動、筋肉の動きなどを測定します。他にWatch PATという睡眠時に指先に装着して、睡眠時無呼吸症候群などを判定する検査があります。
睡眠時無呼吸症候群の治療としては、CPAP(持続陽圧呼吸法)があります。CPAPとは、鼻を覆うようなCPAP装置をつけ、空気の通り道である気道に圧力をかけることで、狭くなっている気道部分を広げて睡眠時の呼吸を改善する治療法です。特に中度、重度の睡眠時無呼吸症候群の人に用います。
軽度の睡眠時無呼吸症候群の人は、マウスピースを用いることがあります。また、横向きで寝てもらう、減量、減酒を指導します。」というお話しがありました。


10:30~12:00 
神経科学の基礎9
「体性感覚」 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座      
愛知医科大学医学部生理学講座教授
岩瀬  敏 先生

今回は体性感覚について御講義頂きました。
「体性感覚とは、視覚や聴覚といった特殊感覚と異なり、皮膚、筋肉、腱、関節、内臓の壁そのものに含まれる皮膚感覚、深部感覚、内臓感覚のことです。体性感覚は視床で処理され、対側の大脳半球に送られる他、自律神経などに影響します。
受容器として、パチニ小体、マイスナー小体、メルケル小体、ルフィニ小体などがあります。触覚では、パチニ小体、マイスナー小体は素早く反応し、振動などによく反応する特徴があります。メルケル小体は押している速度をよく捉え、ルフィニ小体は押している感覚を受容するという特徴があります。
識別感覚は複合感覚とも呼ばれ、単独の受容器に由来する感覚ではなく、複数の感覚情報が脳で統合された結果生じる感覚で、2点識別感覚、立体認知、皮膚書字感覚などがあります。
感覚には他に温冷覚、痛覚があり、温度受容器の冷線維はC線維、温線維はAδ線維やC線維、痛覚受容器はAδ線維(鋭い痛み)、C線維(鈍い痛み)が関与します。痛みを生じる物質にカプサイシンがあり、唐辛子を食べた時の辛さは味ではなく、体性感覚になります。例えば、顔面神経麻痺の方で味覚障害になる人がいますが、辛みの感覚は残ることがあります。」とお話しして頂きました。


13:00~13:50  
循環器疾患の基礎・臨床、診断と治療
「脈波について2」
(公社)生体制御学会研究部循環器疾患班副班長
加納 俊弘 先生

今回は、「脈波について2」と題して、過去に出されている脈波に関する論文をいくつか紹介されました。
その中で、(公社)生体制御学会名誉会長の黒野保三先生が研究された浮脈、沈脈、遅脈、数脈、滑脈、ショク脈の脈波を分析された論文について触れ、当時、計測器等が充実していなかった時代にこれだけ正確に脈波の波形を分析されたことは驚きであり、とても質の高い論文だとお話しされ、その研究内容について詳しく解説して頂きました。また、2年間にわたり加納先生には、循環器の基礎から臨床に結び付く診断や治療を、臨床経験をもとにスライドを用いて御講義頂きました。

 



14:00~14:50 婦人科疾患に対する症例報告及び症例検討
「産後と精」
愛知漢方鍼医会代表
高橋 清吾 先生

今回は「産後と精」と題して、精は血の中にあるという考えから、特に産後には血虚がおこることにより身体的にも精神的にも不安定になり、解決方法として胃腸を整えることが根本であるということを、東洋医学的な視点から臨床の経験を踏まえてお話して頂きました。



15:00~16:00 鍼灸学校学生向け企画 婦人科疾患の基礎と臨床
「各論4 婦人科の鍼灸と臨床研究」
明生鍼灸院副院長
(公社)生体制御学会会員  
木津 正義 先生

今回は臨床研究と不妊について御講義頂きました。
「研究を知るということは大切なことで、治療に来院する患者さんにしっかりとした確かな情報を教えてあげることができます。例えば、2月22日に放送された『ガッテン』で『糖尿病に睡眠薬が効く』と放送され、その後、行き過ぎた表現だったことを謝罪しています。また、消費者庁では水素水にダイエット効果は合理的な裏付けがないのに表示していると業者を処分しています。
きちんと研究をみていればこれらのことでも本当かどうかはわかります。情報が多くなっている中、きちんとした研究を知ることはとても重要なことになります。
研究の種類は4種類あり、病気や診療の実態を調べる研究、診断法を評価する研究、要因とアウトカムとの関係を調べる研究、治療・予防法の効果を調べる研究に分けることができます。私たちは4番目の治療・予防法の効果を調べる研究を重点的に研究しています。」とお話して頂きました。


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投稿者 東洋医学研究所

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