糖尿病通信

2017年5月 1日 月曜日

糖尿病通信25 糖尿病の臓器といえば?

○肝臓の調子はいかがですか?
糖尿病と関連する臓器は?というとまずはインスリンを分泌する膵臓を思い浮かべますが、血糖値をコントロールするという意味においては肝臓はとても大事な働きをしています。
そこで今回は、3月、4月の観送迎会という名目の飲み会で傷めたであろう糖尿病の司令塔、肝臓についてのお話です。

○肝腎要の臓器
肝臓の働きは大きく分けて3つあります。
食べた物をエネルギーに変える代謝、体に取り入れた物が影響をおよぼさないようにする解毒、肝臓でつくられた老廃物を流す胆汁の生成・分泌です。

○糖の流れの中の肝臓
肝臓の視点から糖に対しての働きを見てみます。
血糖値が高くなると血中インスリン濃度が高くなります。ほとんどの細胞がブドウ糖を取り込んでエネルギー源としますが、肝臓はブドウ糖を取り込んで蓄えます。
血糖値が下がると血中インスリン濃度が下がります。すると肝臓は貯めておいたブドウ糖を放出します。
つまり、ブドウ糖を肝臓の倉庫から出し入れして血糖値を一定にコントロールしている司令塔的な臓器なのです。

○感じるのはインスリン?血糖?
ところで、肝臓は血糖値の高い低いを何で判断しているのでしょうか?答えはインスリンです。
正常であれば問題ないのですが、糖尿病のようにインスリン不足やインスリン抵抗性(感受性の低下)があると、既に高血糖になっていても肝臓はブドウ糖を放出し続けてしまいます。
また、脂肪肝などで肝機能が低下していると血糖値や中性脂肪を増加させ、糖尿病が肝臓に負担をかける悪循環が生じます。

○鍼治療で肝臓や糖尿病をフォローできます
上記のことから、肝腎要の肝臓を守ることが大事になります。
臨床において、はり治療が肝機能を反映する臨床検査値や肝機能低下からと思われる症状を改善する経験しており、東洋医学研究所Ⓡ・東洋医学研究所Ⓡグループでは症例報告や、マウスに対する鍼治療が肝臓毒である四塩化炭素の毒性に対して予防的に働く基礎研究を報告しています。
また、糖尿病キャンペーンに参加された患者さんの中に血糖値が改善したと同時に、肝機能を反映する臨床検査値も改善傾向になったという報告も聞いております。
      
 (文責 山田篤)


このエントリーをはてなブックマークに追加

投稿者 東洋医学研究所