糖尿病通信

2017年7月 1日 土曜日

糖尿病通信27 レジスタントスターチ

○前回のあらすじ
先月(糖尿病通信26)では、難消化性デキストリンを含めて食物繊維が注目されていること、食物繊維の種類、難消化性デキストリン入りの飲料は本当に効果があるのか?というお話でした。
今回は前回の続きで、食物繊維の効果的な利用法と食物繊維の新しい情報についてのお話です。

○食べる順番で効果的に
前回、難消化性デキストリン入りの飲料の効果は過度に期待しない方がよい、と書きましたが、私の場合は「食後血糖値上昇抑制」に注目です。
食後血糖値の急上昇は糖尿病や動脈硬化を引き起こし易くなりますし、急上昇からの急降下は強烈な眠気や低血糖を引き起こすこともあります。そこで、食事時にまず食物繊維、特に不足になりやすい水溶性食物繊維を含めた食べ物や飲料を摂取します。そうすると腸で食物繊維が留まり、後に入ってきた糖や脂肪の吸収をおだやかにする効果が期待できます。
難消化性デキストリン入りの飲料でも個人的には効能が実感できるところで、同じような食事でも飲むと飲まないのとでは食後の眠たさの違いを感じることは良くあります。
上記のことから食べる順番を、①まず野菜を大量に食べたり難消化性デキストリン入りの飲料などで食物繊維を摂取②糖質よりはたんぱく質や脂肪の方が血糖上昇は穏やかなので、肉や魚などのたんぱく質や脂肪を摂取③最後に食後の糖の吸収が急上昇し易いごはんやパンなどの炭水化物、とすると良いです。
もっと簡単にいえば、①野菜などの食物繊維②肉や魚③米やパンなどの主食の順番で食べますと「食後血糖値上昇抑制」が実感しやすいです。

○第3の食物繊維
食物繊維は進歩していまして、第3の食物繊維とよばれる「レジスタントスターチ」が注目を集めています。
レジスタントスターチの訳は「難消化性でん粉」。通常のでん粉は消化されやすいのですが、レジスタントスターチは消化され難いでん粉で、水溶性と不溶性の両方の特性を持った食物繊維です。
また、通常の食物繊維は消化され易く大腸までは届き難いのですが、このレジスタントスターチの最も注目されていることは、大腸の奥まで届くということです。
なぜ大腸に届くと良いのでしょうか?それは、腸内フローラが関わっています。腸内細菌、特に善玉菌のエサの一つが食物繊維で、大腸に食物繊維が増えれば善玉菌が増えて腸内フローラの環境が改善されます。
最近では、一般の大麦と比較してレジスタントスターチを多く含む大麦がオーストラリアで開発され、この大麦を含む食材が販売されています。今後も様々な形で含まれ、コンビニエンスストアなどでの食物繊維入り飲食物の棚はますます賑やかになるでしょう。
いずれにしても、大事なのは、どの特定保健用食品や機能性表示食品と表示されている飲料水にも書いてあるように、「食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを」が基本です。その上で上手に利用していきましょう。
            
   (文責 山田篤)


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投稿者 東洋医学研究所