糖尿病通信

2017年8月 1日 火曜日

糖尿病通信28 お酒は飲んでも良いですか?

○百薬の長というけれども
暑い外でお酒を飲むには気持ちいい時期になりました。
酒は百薬の長、適度に付き合えは最愛の友になりますが、飲み過ぎると身を滅ぼす刃となります。
糖尿病があるとお酒との付き合いが益々シビアになります。アルコールを処理する肝臓は血糖をコントロールする臓器でもありますので、肝臓への負担が大きくなる可能性があるからです。そこで、今回はお酒と糖尿病についてのお話です。 
○酒は2種類あり
お酒には製造方法によって大きく分けて「醸造酒」「蒸留酒」があります。
「醸造酒」はビール、日本酒、ワインなど。「蒸留酒」は焼酎、ブランデー、ウイスキーなど。
違いといえば、原料となる米や麦芽などに含まれる「糖質」をアルコールに変えるのか、蒸留してアルコール成分を抽出したものの違いです。
「醸造酒」は原料となるものが糖質ですので血糖値は上昇するし、「蒸留酒」の原料に糖質は含まれませんので血糖値を上昇させることはない、ということになります。
では、「蒸留酒」を飲めば問題ないのではと思いますが、そうは問屋が降ろさないのが糖尿病です。

○ハイリスクローリターン
アルコール自身は血糖値を上昇させませんが、お酒を飲むことでのリスクとしては
・アルコールによる肝臓内のグリコーゲン分解促進
・飲み過ぎ、食べ過ぎでカロリーオーバーになりやすい
・味の濃い食べ物を欲し、塩分の摂り過ぎになりやすい
・中性脂肪が高くなりやすい
・アルコール性の低血糖が起こりやすい
などあります。一時的に血糖値を上昇させたり、血糖コントロールが乱れたり、肥満、高血圧、脂質異常症、動脈硬化、肝機能障害を起こしやすくなります。
メリットとしては適度な飲酒は心筋梗塞などの冠動脈疾患による死亡率が低い傾向にあることやリラックス効果がありますが、糖尿病のある方はアルコール摂取のデメリットの方が大きいのではないでしょうか?

○血糖コントロールはしっかりできていますか?
表題の「お酒は飲んでも良いですか?」の答えです。糖尿病のある方は上記のことから原則NGですが、血糖コントロールができている方は可(医師とご相談)、ということになります。
ポイントとしては、お酒の種類は「蒸留酒」や糖質オフを選ぶこと、お酒がおいしいからと言って飲み過ぎ食べ過ぎに注意すること、体調の良いときに飲むことなどです。お酒はほどほどに、自制心をもって付き合いたいものです。

        (文責 山田篤)


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投稿者 東洋医学研究所