チュージング・ワイズリー「賢明な選択」東洋医学研究所® 所長 黒野 保三 平成30年1月1日号

新年、あけましておめでとうございます。
私は皆様に「病気にならない身体をつくりましょう。長生きできる身体をつくりましょう。」ということを本年の目標とされることをおすすめ致します。
近年では人生100才で健康という時代に入って参りました。
近代医学は、新薬の開発に主をおき、次々と新しい薬が開発されております。社会的に非常に良いことではありますが、薬の副作用や、効果が不明確な薬も多く作られていますので、一般の人々には解りにくい点が多いと思われます。
そこで、医療の質を上げるため、薬の副作用や効果を検証したり、その上で医師と患者が話し合って、本当に必要と考えられる治療や薬だけを選択する必要が生じてきました。それを行うことにより、薬の副作用や医療費の削減ができるようになります。実際にそれを行ったある医療機関では、2年間で1600万円の削減ができたということであります。
早急に社会全体で医療のあり方を考え、医療費の削減をしていかないと、医療や介護の現場での社会保障の仕組みが維持できないということになります。
 
昨年の10月22日に行われた総選挙で各党が掲げていた介護・医療についての公約は下記の通りでした。
・自由民主党
◎2020年代初頭までに50万人分の介護の受け皿を整備する。
◎切れ目のない医療・介護が受けられるように医療・介護サービスの体制整備を一体的に推進する。
・希望の党
◎医療・介護などの自己負担の合計額に上限を設ける「総合合算制度」を導入する。
◎中・長期の政策としては、遺伝子データ分析で病気を集中予防し、医療費を削減する。
・公明党
◎福祉人材確保のため、賃金の引き上げや処遇改善など総合的な取り組みを進める。
◎医療・介護などの支援を地域の中で一体的に進められる「地域包括ケアシステム」を構築する。
・共産党
◎介護報酬を上げて介護福祉労働者の処遇を改善する。
◎国民健康保険料を値下げし、医療費の窓口負担を引き下げる。
・立憲民主党
◎介護職員等の待遇改善、給与引き上げ。
◎医療・介護の自己負担の軽減。
・日本維新の会
◎介護サービスでの地方分権と規制改革を行う。
◎医療費の自己負担割合について、所得に応じて差をつける。
・社民党
◎医療・介護などの地域ケアシステムを実現する。 
◎医師、看護士などの数を増やす。
以上のことは、すべて導入してほしいと願っております。

私たち東洋医学(鍼灸医学)を行う者の立場から言いますと、効率よく医療費を削減するために、東洋医学(鍼灸医学)を医療として認め、今後の日本の医療の一環として導入すべきだと思います。
東洋医学は、第一予防、第二予防、第三予防に適した医療であり、人に対して何時いかなる場合でも的確に対応できる医療であります。
また、東洋医学は、学・術・道の哲学を有する人類にとって最も適した医療であると言っても過言ではないと思います。
本年も鍼治療によって皆様の健康維持にお役に立ちたいと願っております。