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コラム

2018年2月 1日 木曜日

笑門来福10 東洋医学研究所®グループ  みずの鍼灸療院 院長 水野 高広 平成30年2月1日号

さて、笑う門には福来る!10回を迎えました。
最近、大きな声で笑ったのはいつですか?
今回も笑いと健康についてお話を進めてまいりましょう。
笑わないと人生にとって大きな損失になる事は過去のコラムを読んでいただくとよくわかるとおもいます。
笑いの科学的解明は世界的にもかなり進められてきていますが、人がなぜ笑うのかについては未だ答えが出ていません。
ドイツの哲学者フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェの言葉に「人間のみがこの世で苦しんでいるので、笑いを発明せざるを得なかった」とあります。
これは、現代のストレス社会を見事に言い当てているような気がします。


この方がニーチェ
フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェは、ドイツの哲学者、古典文献学者。現代では実存主義の代表的な思想家の一人として知られている。古典文献学者フリードリヒ・ヴィルヘルム・リッチュルに才能を見出され、哲学教授職を希望しつつも、バーゼル大学古典文献学教授となり、辞職した後は在野の哲学者として一生を過ごした。
(ウィキペディアより引用)


幼少期の300回から70歳代では2回に激減
福島県立医科大学疫学講座の大平哲也教授によると、ヒトは年齢とともに「笑い方」が変化するだけでなく、一日当たりの笑う頻度が激減するそうです。
また、大阪府での検討では、40歳代の男性の5人に1人が「週に一度も笑わない」という衝撃のデータもあるそうです。

ヒトはいつから「はははは」と「笑う」のか。生後8~10カ月から「笑い」はじめ、年齢とともに笑う頻度はどんどん減っていくことが分かっているそうです。
小学生相当年齢では1日平均300回笑っているが、20歳代ではその回数が20回に、70歳代では2回にまで減るとの報告があります。大平教授らが大阪市内の20~50歳代の企業従業員1600人を対象に行った横断研究では、年齢とともに笑う頻度が低下し、特に40歳以降の男性は5人に1人が「週に1回も笑わない」と回答していた。この検討では、「ほとんど笑っていない」男性の割合は50~60歳代では更に増えていたそうです。
このことから、ストレスによって笑いが減っているわけではなさそうです。一般的に考えて最もストレスが大きいのは、30~40代なのに、50~60代以降も笑いが減り続けているこということはストレスだけが笑いの頻度を決めているわけではなさそうです。

笑わなくなるのは認知症のはじまりか?
笑うという行為は、面白さや楽しさといったものを一瞬に理解して起こるわけですが、高齢になって笑うことが少なくなってきているということは、認知機能の低下が原因ではないかと考えられます。ということは、笑いの頻度が老化や、認知機能の低下の指標になっている可能性が出てきました。
そこで、大平教授らが大阪府内で65歳以上で認知機能低下が見られない住民990人を対象に行った横断研究では、「ほぼ毎日笑う」群に比べ、「ほとんど笑わない」群では認知機能低下が2.1倍から2.6倍でした。さらに、調査開始から1年の「ほとんど笑わない」群では更に認知機能低下が大きくなっていました。

「認知症予防を目的とした笑いの効果についての実践的研究」
代表研究者:大平哲也(大阪大学大学院医学系研究科 公衆衛生学 准教授) より引用

ところで・・・
ここで一つ疑問がわいてきます。いったい「笑い」をどう測定しているのでしょうか?以前はビデオモニタリングによる地道な検討が主だったようですが、「被験者が撮られている意識を持ってしまう」ことによるバイアスが生じる恐れがあります。また、評価者が「被験者が本当に笑っているのか、それとも咳をしているのか」などをビデオ映像で判定する作業もかなりの重労働になります。
呼吸モニタリングを用いたエネルギー消費量の評価もあるが、「かなり苦しい検査で、研究に協力してくれた学生が1時間の装着で最後の方は笑って泣いているのか、痛くて泣いているのか分からなくなるほど苦しい」とのことです。
しかし、最近では大阪電気通信大学医療福祉工学部の松村雅史教授が開発した、頸部にBluetoothマイクを装着し、咳や体動に伴う雑音と「爆笑」を高い精度で識別できる「爆笑計」が用いられ、「笑い」を簡便かつ被験者の負担が少ない状態で客観的に評価することも可能になっているそうです(平成25年度厚生労働科学研究報告書)。「はっはっはっはの音節が4回続くと"1爆笑"と数える。笑いの回数が多い日で84爆笑を記録することもある」そうです

   
(開発者 大阪電気通信大学医療福祉工学部 松村雅史教授)

ニーチェにとって発明せざるを得なかった笑いであるかもしれませんが、それでも笑うことは楽しい、体にも心にも良いのは明白であります。
これから、スマートホンに歩数計と同じような感覚で、爆笑計アプリなんてのも標準装備されるかもしれませんね。そうなると、「笑う習慣」を身につけることが大切になります。
しかし、体調が思わしくないときは笑えるものも笑えません。作り笑いさえできない体調の時もあるでしょう。
最近、笑う回数が減ってきたなぁと感じた時、心と体が疲れている時ではないでしょうか。
鍼治療で心と体を整えて日常生活に笑いを取り戻しましょう。

参考資料
・認知症予防を目的とした笑いの効果についての実践的研究  
http://www.nihonseimei-zaidan.or.jp/kourei/pdf/23naiyou/oohira.pdf
・大阪電気通信大学 メディアコミュニケーションセンター
http://www.mc2.osakac.ac.jp/mc2/modules/info/introduction/bakushokei.html
・笑いと健康啓発冊子 [PDFファイル/985KB] - 大阪府
http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/4002/00029624/waraisasshi.pdf
・船瀬俊介:笑いの免疫学―笑いの「治療革命」最前線.花伝社 .2006.

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