活動内容

2019年6月 7日 金曜日

お知らせ (公社)生体制御学会第295回定例講習会に参加してきました

令和元年6月2日(日)(公社)生体制御学会第295回定例講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加してきました。

(公社)生体制御学会第295回定例講習会

10:00~10:20 第24回愛知県鍼灸生涯研修会開講式
第24回愛知県鍼灸生涯研修会開講式と、第23回(平成30年度)愛知県鍼灸生涯研修会における表彰が行われました。

ご挨拶をされる(公社)生体制御学会会長の皆川宗徳先生  

代表で表彰状を授与される久田章貴先生

10:30~12:00 
脳科学の最新の知見 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座      
名古屋大学環境医学研究所生体適応・防御研究部門脳機能分野教授
澤田 誠 先生

今回は、脳の機能について御講義頂きました。
「脳の機能をみる1つの方法として、fMRIがあります。1990年代に脳の10年と呼ばれたほど脳科学の分野は発展し、その中で主力となった解析装置がfMRIになります。MRIは脳の構造を非侵襲的に測る優れた機械です。fMRIはMRIのもたらす構造情報に脳の機能活動がどの部位でおきているかを画像化するものです。
脳科学の発展を支えたfMRIですが、1つの欠点として、脳の血流をみているので、本当に脳の機能を正しくみているのかということがあります。1つの実験で、サッカーの熟練選手と素人の人のサッカーの動作をfMRIで解析したところ、サッカーの熟練選手の方が脳を使っていないということがわかりました。単純に血流だけでは脳の高度な機能をみることがわからないことの1つの証明です。
そこで、最近は質量分析装置というものがでてきました。これは、細胞1つ1つを抽出して、ペプチドやタンパクなど小さなレベルでどこにどのような物質がどれだけあるのかをみることができます。1つの分析で同時に多種類の物質を解析することで、機能の変化をみることができます。
例えば、薬を投与したときに目標にしっかりと到達し、作用しているかをみることができます。私たちが実験でみえてきた仮説として、アルツハイマー病の原因にAβがあるのですが、グリア細胞がAβを取り込んで処理し、この機能が落ちるとアルツハイマー病になると考えています。今の治療薬は神経細胞に作用しますが、グリア細胞に作用するものはありません。グリア細胞に作用することでアルツハイマー病をもっと効果的に治療できるのではないかと考えています。このように、病気の解明、治療の進歩に大きく貢献できるのが質量分析装置になります。この質量分析装置を使用して、鍼灸の解明ができたらおもしろいと思います。」と御講義頂きました。


13:00~14:30  
基礎生理学1  (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
愛知医科大学医学部生理学講座教授
岩瀬 敏 先生

今回は脳について御講義頂きました。
「間脳は脳幹の中で第三脳室を囲む場所をいいます。嗅覚以外の感覚伝導路として大脳皮質と多くの神経細胞で結ばれています。間脳には視床、視床下部、松果体、脳下垂体があり、視床は全身の感覚、視覚、聴覚などの感覚入力を認識し、大脳皮質大脳基底核に伝達します。視床下部は自律神経系の中枢、体温調節、血圧、心拍数、摂食行動、性行動、睡眠などの本能行動、及び怒りや不安の情動行動の調節をしています。また、内分泌の中枢も担っています。松果体は概日リズムを調整するホルモンを分泌しています。脳下垂体は様々なホルモンを分泌しています。
オレキシンの働きは覚醒をもたらすと考えられています。ナルコレプシーという、突如寝てしまう病気は、オレキシン欠損であることがわかっています。
睡眠と覚醒は、シーソーのような関係で、睡眠はGABAなどが、覚醒はセロトニン、ノルアドレナリン、ドパミン、ヒスタミン、アセチルコリンなどが働きます。この睡眠と覚醒のスイッチに関係する物質がオレキシンです。
報酬系は、前頭前野で意識的な喜びの体験の関与、腹側被蓋野でドーパミンが産生され、側坐核からドーパミンが放出され、報酬系による幸福感が得られます。ドーパミンが多く出る人はギャンブルに浸ってしまうという報告があります。
睡眠と食欲の関係は、睡眠時間が多いと満腹ホルモンであるレプチンが多くなり、食欲ホルモンであるグレリンが少なくなります。逆に睡眠時間が短いと満腹ホルモンであるレプチンが少なくなり、食欲ホルモンであるグレリンが多くなります。睡眠時間が短いと太りやすいことは他の研究でもわかってきています。」と御講義頂きました。


14:45~15:30
名古屋市立大学睡眠医療センター認定 睡眠育成士認定講座(睡眠育成士認定証書授与式)
名古屋市立大学睡眠医療センター センター長
中山 明峰 先生

今回は、第1回睡眠育成士認定証の表彰式と、睡眠育成士認定合格者に対し、睡眠教育の講演に際しての心構えとポイントをご講義頂きました。
「皆様、第1回睡眠育成士試験合格おめでとうございます。皆様が名古屋市立大学睡眠医療センター認定第一期生です。皆様はいろんな場所に行って正しい睡眠についてお話して広めて頂きたい。ただ、どう話していいかわからないとの声を聞きます。小学校などでの講演の際に、しゃべり慣れていないと緊張してしまいます。どうしよう、見られてる、どう思われてるんだろうと思うからなんですが、どうすれば一時間の間で相手に伝えられるか、という気持ちを抱いていただきたいのです。その思いが重要だと思います。なので『こどもたちへの睡眠教育』というスライドを用意しました。このスライドに沿ってお話して頂ければ、大事な箇所(レム睡眠とノンレム睡眠といった眠りのサイクル)を押さえつつ、なぜ眠ることが大事なのかをわかりやすくお話しできると思います。その際に皆様の自己紹介やオリジナルの話も盛り込みつつお話しいただければ、一時間の講演もすぐに終わることでしょう。
まとめとしてお話しいただきたいことは
・良い睡眠を取ることは頭も体が元気になります。
・小学生は約9時間、中高生は約8時間寝ましょう。
・夜9時以降のスマホ、ゲーム、テレビはやめましょう。
・朝起きたら部屋に光を入れ、しっかりと朝食を食べましょう。
以上のことです。今後も睡眠についての最新情報をアップデートしながら学んでいただきたいと思います」と御講義頂きました。


 
代表で表彰状を授与される鈴木藍さん

このマークのついている先生は東洋医学研究所®グループに所属しています。

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投稿者 東洋医学研究所

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