活動内容

2019年10月10日 木曜日

(公社)生体制御学会第297回定例講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加してきました

令和元年10月6日(日)(公社)生体制御学会第297回定例講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加してきました。

(公社)生体制御学会第297回定例講習会
(愛知県鍼灸生涯研修会)
9:30~10:20
自律神経機能評価  (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
名古屋市立大学研究員
吉田 豊 先生

今日は健康寿命について御講義頂きました。
「近年、超高齢社会になったことから、平均寿命から健康寿命が重要視されてくるようになりました。男性では、平均寿命が81歳、健康寿命が70歳、女性では、平均寿命が86歳、健康寿命が73歳と男女ともに約10年の差があります。日本の地域で見てみると、健康寿命で男性1位、女性3位が愛知県、女性1位、男性2位が静岡県であり、大都市が多いのですが、健康寿命が短い地域と比べると2歳ほど違います。
 それでは、何が健康寿命を決定するのでしょうか。色々と要因は考えられますが、我々は、生体加速度に着目して研究しました。早野順一郎教授を筆頭に「健康寿命延伸に向けた心電図ビッグデータプロジェクト」を行い、日本各地から、日常生活における心電図を約30万例集めて地理情報と組み合わせて分析しました。その結果、健康寿命が高い地域ほど、身体活動量が多いことがわかりました。」と御講義頂きました。



10:30~12:00
基礎生理学 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座 
愛知医科大学医学部生理学講座教授
岩瀬 敏 先生

今日は脳の機能について御講義頂きました。
「脳領域については、1904年にブロードマンの脳地図が有名で、大脳皮質を52に分類しています。ホムンクルスという有名なものがあり、脳領域が大きいところほど部位をおおきくしてある人形ですが、口と手が特別大きく、脳の大部分を使っていることがわかります。
 頭頂葉、後頭葉、側頭葉はインプット、情報を処理する機能を主に司っています。前頭葉は、アウトプットであり、情報を発信する機能を主に司っているという特徴があります。
 フィネアス・ゲージという人は、事故で前頭前野に障害をもってしまいました。すると、意思決定や感情の調節ができなくなり、周りからは事故以前の誠実なゲージ氏とはまるで違う人になってしまったと言われたそうです。前頭前野は人間を人間らしくする機能を司っていることがわかっています。」と御講義頂きました。


13:00~13:50  
心臓リハビリテーションに対する基礎・臨床(2)
「ポスト急性期が肝心!予後改善に向けた、多職種チームによる心臓リハビリテーション」
名古屋ハートセンター循環器内科画像診断部長
江原 真理子 先生

今回は「多職種で挑む心臓リハビリテーション」と題して御講義頂きました。
「現在、循環器科で困っている事して、手術やPCI(経皮的冠動脈インターベンション)を行なった患者さんが、手術は100%成功し皆さんに喜ばれているのに、7~10年後に心不全で帰ってくることです。
心不全の問題点はゆっくりと進行することです。がんよりも緩やかに進行し、増悪と緩解を繰り返し(場合によっては突然死してしまうこともある)、お亡くなりになるケースです。そしてがん以上にいまだに有効な治療がありません。
また、心臓を病む人は全身が病んでいます。まさに心不全は『身不全』です。心不全を起こすことにより自律神経の異常や内分泌バランスの異常が体の中で起こり、様々な病態(全身の炎症による組織の破壊や免疫力の低下、脂質や糖代謝異常、高血圧や不整脈、認知症やうつ状態など)が数年かけて全身を蝕んでいきます。
そして日本の健康寿命はシンガポールに抜かれ世界第2位に転落してしまいました。シンガポールの平均寿命は83歳・健康寿命は76歳に対し、日本の平均寿命は84歳・健康寿命は75歳ではありますが、寝たきりの期間は日本が世界一です。日本以外の国では寝たきり期間は7年程度ですが、日本では男性が8年、女性が12年となり問題となっています。寝たきりになると、起きている状態だと血液は足のほうに溜まっていますが、寝たきりになると約700mlの足にあるはずの血液が心臓に近いところに行ってしまう為、心臓に血液が集中しやすく、足の筋肉が減って心臓や骨格筋ポンプへの負担が大きくなります。結果ホルモン系や自律神経系、免疫系に悪影響が出てしまいます。
心臓を強くするためには運動をすることが重要になってきます。30代以降、筋肉は1年に1%ずつ減っていき、60歳になったら筋肉量は3割も落ちている計算になります。筋肉をしっかり維持することが心臓を助けるのです。また、太ももの筋力の強い人は死亡率が低かったというデータがあります。筋力の弱い人は心臓血管系のリスクが増大するのです。抑うつの回避にもつながるので日々の運動の継続を薦めています。ただ運動を頑張りすぎても逆効果なので注意が必要です。
これまでの医療では、診察・検査→診断→方針決定→治療→再評価を医師だけでしていましたが、これからの包括的心臓リハビリテーションとして、状態の把握(診断)→ゴール策定→介入→再評価を、医師だけではなく看護師・理学療法士・臨床心理士・薬剤師・管理栄養士といった各分野が分担してそれぞれの診かたでみていくことが長期にわたる患者さんのフォローに大事です。」ということを、スライドを用いて詳細に御講義頂きました。


14:00~14:50 生活習慣病に対する症例報告及び症例検討
生活習慣病に対する症例報告・検討
「糖尿病と鍼灸治療」
鍼和会会長
林 﨨一 先生

今回は「糖尿病と鍼灸治療」と題して、糖尿病について詳しく説明があった後、HbA1cが7.7%の糖尿病患者の症例について、東洋医学的な視点から臨床の経験を踏まえてお話して頂きました。


15:00~16:30 名古屋市立大学睡眠医療センター認定 睡眠育成士認定講座(3)
「睡眠の基礎と臨床」
「睡眠時無呼吸症候群とは」            
名古屋市立大学睡眠医療センター 副センター長
佐藤慎太郎 先生

今回は、睡眠時無呼吸症候群についてご講義頂きました。
「生物は鼻から呼吸するのが自然であります。しかし、首回りの脂肪や舌根沈下、鼻づまりなどで寝ている時に口呼吸になり、呼吸が止まることがあります。これが睡眠時無呼吸です。睡眠時無呼吸が一時間に5回以上、かつ、いびき、日中の眠気、高血圧、糖尿病などがあることが診断基準となります。睡眠時無呼吸の重症度は5以下が正常、5~15が軽度、15~30が中等度、30以上が重度となります。無呼吸の症候として、覚醒時に日中の眠気、記憶力低下、頭痛、性欲低下、抑うつ状態、睡眠時にいびきと呼吸停止、体動、不眠、中途覚醒、夜間頻尿があります。」と御講義頂きました。



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投稿者 東洋医学研究所

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