笑門来福11 東洋医学研究所®グループ水野鍼灸療院 院長 水野 高広 令和元年11月1日号

子どもの笑顔って、最高ですよね。

鍼治療の凄いところは、年齢を問わずに治療できる事でしょう。

子供に鍼?と思われる方も多いと思いますが、当院ではゼロ歳から治療を開始することも珍しくありません。

鍼は、大人と違って刺すようなことはしません。擦るように鍼をします。とても気持ちがよく、治療中に眠くなってしまう子もいます。

調子の悪い子供さんは見るに堪えられず、胸がつまされる思いになりますが、治療を続けていくうちに、だんだん元気になって笑うようになります。

その時の笑顔が毎回忘れられません。

その子が大きくなって、当院に遊びに来たり、進学、就職などの報告に来てくれることもあります。

アトピー性皮膚炎などは、見た目も痛々しく本人もさることながら、両親、おじいちゃん、おばあちゃんもとても悲しい気持ちになります。
それがだんだんきれいになっていくと、子供もよく眠れるようになることもあって、元気いっぱいになってきます。当然、お父さん、お母さんの笑顔も増え、子供の肌に触れられることの喜びを感じ、子供も触れられることが気持ちいいのでどんどん症状が改善していきます。

このNちゃんは、かなり重症でしたが、2年程の治療でとてもきれいになりました。

 

 


最初は、シャツも肌に引っ付いて脱がすのも大変で、ベッドにも滲出液と血がかなりついている状態でした。

治療を重ねるうちに元気に飛び跳ねるようになり、大きな声で歌うようになったり、とても上機嫌で治療を受け続けてくれました。
保育園でもとても元気で、プールに入れるようになったことも精神的にとてもよかったようです。
みんながプールに入っているのを横目に見ながら指をくわえてみているのは、とてもつらく悲しいことだったと思います。
お肌がきれいになってくるにつれ、お母さんとおばあちゃんはNちゃんにほおずりして喜んでいました。
この瞬間は治療家として至福の時です。

現在でも時々症状がひどく出ないように治療に来てますが、お肌もスベスベで触り心地がとてもいいです(笑)。
そして、幼稚園に上がったNちゃんは、園内でも一番元気で、楽しく過ごしているようです。

ほんとに子供の笑顔って周りの人を幸福にして世界を明るく照らします。
 
   
 
最後に、この様な重症のアトピー性皮膚炎をここまで回復させてくれる鍼治療を教えてくださった師匠の黒野保三先生には、とても感謝しております。
これからも、もっとたくさんの笑顔で世界を明るく照らす手助けがずっとできるように頑張っていきたいと思いました。