活動内容

2020年3月 6日 金曜日

お知らせ (公社)生体制御学会第299回定例講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加してきました

令和2年3月1日(日)(公社)生体制御学会第299回定例講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加してきました。

(公社)生体制御学会第299回定例講習会
(愛知県鍼灸生涯研修会)
9:30~10:20
自律神経機能評価  (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座       
名古屋市立大学大学院医学・医療教育分野教授
早野  順一郎 先生
今日は心拍変動の分析による生命予後の予測について御講義頂きました。
「今、臨床で最も広く実用化されているセンサーにホルター心電図があります。
不整脈や一過性心筋虚血の診断が目的で、患者さんが24時間自由に行動できる心電図の連続モニタリング法です。1回の測定で約10万心拍分の心電図波形が記録され、記録終了後には自動で解析されます。
日本では2007年より『ホルター心電図ビッグプロジェクト』を行なっており、約72万例の匿名化された24時間心拍データを収集しております。
その心拍の変動を可視化するために、心電図のN-N間隔(連続する洞調律の正常な脈)を測ってグラフにします。その変動の大きさや特徴を定量化します。それで測った間隔を見ていくことで、その一つ一つの間隔がゆらいでいる波が心拍変動です。
心拍変動の分析法としてスペクトル分析があります。可視化された心拍変動がどのような周波数でどのようにゆれているかを見るためのものです。指標として、HF(心臓迷走神経機能の指標)、LF(交感神経と迷走神経によって媒介される)、この2つを割ったものがLF/HFで、起立によって増加し交感神経活動を反映するのではないかと考えられています。そのため、心拍変動の変動性が減少することにより死亡リスクは高くなります。」と御講義頂きました。


10:30~12:00
基礎生理学 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座 
愛知医科大学医学部生理学講座教授
岩瀬 敏 先生

今日は高次脳機能について御講義頂きました。
「本日は覚醒と睡眠のパターンの機序と脳波について説明します。
まずは脳波ですが、頭皮に電極を取り付けて増幅器で増幅して記録する波のことです。大脳皮質の総体的な活動が記録できます。脳波の周波数の種類として
δ 波デルタ(0.5∼3 Hz)
θ 波シータ(4∼7 Hz)
α 波アルファ(8∼13 Hz)
β 波ベータ(14∼30 Hz)
があり、θ 波とα 波の間の8Hzが境になっていて、α 波が出ていれば覚醒していますし、θ 波が出ていればうとうとしている状態で、δ 波が出ている時には意識がありません。β 波が出ている時は目が開いている、ということがわかります。
脳波でわかることとしては①意識があるのか②転換の異常な脳波が出現しているかどうか③認知症などによってどの程度脳の機能が低下しているのか④睡眠異常があるのか⑤脳死の判定です。頭が良いか悪いか、夢の内容はわかりません。
検査は電極を頭に貼り、コンピューターで解析します。
睡眠段階と脳波についてですが、ステージⅠ入眠期ではα 波が50%以下で遅い眼球運動があり筋緊張が低下、ステージⅡ軽睡眠期ではθ 波~δ 波の振幅が不規則になります。
ステージⅢ中等度睡眠期にはδ 波が20%~50%出ます。δ 波が50%以上出るのがステージⅣ深睡眠期になります。ここまでがノンレム睡眠、深い睡眠になります。ステージREMではステージⅠと同様ですが急速眼球運動と明らかな筋緊張低下が見られます。この状態をレム睡眠と言います。」と御講義頂きました。


 
13:00~13:50  
心臓リハビリテーションに対する基礎・臨床(4)
「心臓リハビリテーションにおける看護」
名古屋ハートセンターリハビリテーション部 看護師主任
東田  雪絵 先生
今回は「心臓リハビリテーションにおける看護」と題して御講義頂きました。
「名古屋ハートセンターでは多職種協同のリハビリテーションをもって患者さんの回復を図っております。医師・看護師・理学療法士・管理栄養士・事務の方々も含めてチーム医療を行なっており、入院患者だけでなく外来患者の心臓リハビリテーションも実施しております。そして、急性・慢性心不全診療ガイドラインにのっとって行われています。
心臓リハビリテーションでは第Ⅰ相の急性期では日常生活への復帰を目的としています、第Ⅱ相前期回復期において入院から社会生活への復帰、第Ⅱ相後期回復期は外来リハビリテーションとしての社旗生活の復帰を目指します。第Ⅲ相維持期においては快適な生活を送ることと、再発予防を目的に、それぞれ服薬指導や運動療法、食事指導やカウンセリングを行います。
日本は高齢化に伴い心疾患患者が増加しており、今や国民病になりつつあります。高齢化心不全においては認知機能の低下も見られ、入退院を繰り返すことにより、要支援段階になってしまいます。そして介護の必要も出てくると、医療だけではなく看護・リハビリテーション・保健・福祉など地域全体で連携しケアしていく必要性もあると思います。そして本人の選択と家族の心構えも重要になってきます。」ということを、スライドを用いて詳細に御講義頂きました。

14:00~14:50 生活習慣病に対する症例報告及び症例検討
生活習慣病に対する症例報告・検討
「糖尿病と鍼灸治療」
(公社)生体制御学会研究部生活習慣病班班長 
山田  篤 先生

今回は「両側交代性顔面神経麻痺に対する鍼治療の症例検討」と題して御講義頂きました。
糖尿病により血糖値が高くなっていたため、顔面神経麻痺になるリスクが高くなることを教えて頂きました。今回は左末梢性顔面神経麻痺が鍼治療で改善したのちに右末梢性顔面神経麻痺を発症した症例に対し鍼治療を行い、柳原法(40点法)を指標としたところ、糖尿病があるためステロイドを使用できなかったものの、左末梢性顔面神経麻痺は28回の鍼治療で完全治癒し、右末梢性顔面神経麻痺は11回の鍼治療で完全治癒した症例のご紹介がありました。このことはステロイドを使用しないで強化インスリン療法により血糖コントロールができて鍼治療により早期に改善できたことを、スライドを用いて詳細に御講義頂きました。


15:00~16:30 名古屋市立大学睡眠医療センター認定 睡眠育成士認定講座(5)及び認定試験
睡眠の基礎と臨床
「未来に向けての睡眠医療」            
名古屋市立大学睡眠医療センター センター長 中山  明峰 先生

今回は、睡眠育成士認定講座の主旨についてご講義頂きました。
「昔、『江戸煩い』という病気がありました。症状はだるい、食欲不振、はては手足の痺れまで出てきました。それは脚気でありビタミンB1の不足によるものです。白いご飯に0.03mgしか含まれず、玄米には0.24mg含まれています。このわずかな差に気づかずに手足が動かないので脚気がもとで亡くなる方が大勢出てきます。明治時代は脚気が多く、難病で原因もわからず昭和初期まで毎年1万人の死者が出ていました。しかし、その後『食育』、食事に対して知識を持とうということになり、死者は出なくなりました。
ところが睡眠教育『眠育』はいまだに注目されていません。その背景の怖さに何が起きているかというと、不眠症による睡眠薬や精神安定剤の服用が挙げられます。2007年のデータですが、有害性も依存性も認められているということです。
もう1つ大きな問題として、睡眠時無呼吸症候群があります。この状態で事故を起こす例が増えてきたこともあり、我々のような専門家が誕生したのです。『不眠症』と『睡眠時無呼吸症候群』、この2二大問題はこれまで学んできた中で絶対知ってほしい問題です。そしてもう一つ、不登校の問題です。文部科学省の調査で、不登校のきっかけの第2位に生活リズムの乱れ(朝起きれない)があるのです。
そして未来に向けての睡眠医療とは、①皆様が自分の睡眠を正すこと、②周囲に接する方の睡眠を正すこと、③未来の子供たちの睡眠を正すことだと考えています。今から睡眠育成士認定試験がありますが、皆様方にはこの3点を託したいと思います」と御講義頂きました。
また、東邦大学社会疫学研究室の坂本なほ子先生からは、名古屋市小学生睡眠生活調査のご紹介をして頂きました。
そして講義の後、第2回睡眠育成士認定試験が開催されました。

中山明峰先生
 
坂本なほ子先生



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投稿者 東洋医学研究所

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