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  • 早い・短い痛くない治療

コラム

2021年7月 1日 木曜日

ストレッチの効果 東洋医学研究所®グループ二葉鍼灸療院 院長 河瀬 美之 令和3年7月1日号

はじめに
腰痛患者さんの腰痛原因を知るために、患者さんの足を挙げたり、股関節を動かしたりして徒手検査を行います。この時、動きが硬く、挙げれないことから「体が硬いですね。」と言うと「運動不足なんです。」といった会話をさせていただくことがあります。
柔軟体操とストレッチがおおむね同じような言葉で解釈されています。これらには筋肉や腱、靭帯を柔らかくするという目的があります。
最近のストレッチには筋肉や腱、靭帯の他に関節の可動域を広げることで全体的に可動性をアップさせる考え方が主流になってきています。
今回は「痛い」ことによる悪循環に対し、鍼治療にストレッチなどの運動療法を取り入れて良い循環へ改善させる方法についてお話をさせていただきます。

関節を柔らかくする
足首を捻挫した時にテーピングをしますが、足関節の動きを制限すると膝関節に違和感が生じる場合があります。また、膝痛のためにサポーターを巻いて膝関節の動きを制限すると股関節や足関節に違和感が生じる場合もあります。可動域が大きい関節が何かの原因で動きにくくなると様々なところに波及していくことがよくあります。
このような観点から肩こりや腰痛発症を説明することができます。
【肩こり】
長時間坐位での作業を続けると、疲労のせいで徐々に背中が丸く猫背になってきます。腕を上に挙げたり歩行の時に腕を振るとその動きに合わせて肩甲骨が上下左右に動きます。肩甲骨は可動域が大きい関節がいくつもありますが、猫背のような不良姿勢を長時間続けると肩甲骨の動きが制限され周囲の筋肉が緊張して血行が悪くなり、肩こりを発症してきます。
【腰痛】
腰部は骨盤、腰椎、股関節から構成されますが、運動不足が慢性化してくると、まずはじめに股関節の動きが悪くなってきます。股関節の可動域が制限されると骨盤や腰椎などが動きをカバーしようと負担が多くなって最終的に腰痛や臀部痛が生じてきます。歩くスピードが遅くなったなどの自覚が出てきたら要注意です。

ストレッチの効果
筋肉や腱、靭帯、関節を含めて全体的に可動性を高めることを意識してストレッチを行っていただくと以下のような効果があります。
1. 歩幅が広くなり歩くスピードが速くなる
2. 日常動作がスムーズに早くできるようになる
3. 身体が動かしやすくなる(運動神経が良くなる・運動成績が上がる)
4. 血行が良くなるので代謝が上がり太りにくくなる
5. 筋肉トレーニングの効率が上がる
6. けがをしにくくなる
7. 肩こりや腰痛、運動器疾患が改善される

スポーツを仕事とするアスリートがストレッチをする姿が報道されているところを一度は見られたことがあると思いますが、入念に行っている姿を見るとストレッチがいかに大切かがわかると思います。

腰痛や膝痛の悪循環を断つ鍼治療とストレッチ


 
痛いから動かさないので筋力が低下して骨や関節に負担がかかり、さらに痛くなるという悪循環を、鍼治療とストレッチで痛みを軽減し、動かしやすくするとことで筋力アップを図り、骨に負担をかけない体づくりをしていきましょう。
足腰のストレッチの実際は平成30年5月1日号のコラム、「「からだが硬い」を改善しよう」を参考にしてください。
 
おわりに
ストレッチは単純に筋肉を伸ばし筋肉の緊張をほぐすという目的だけでなく、関節の靭帯、関節包も伸ばし、身体全体の可動性を高め、身体に良い効果をもたらします。ゆったりした気持ちで行えば、コロナ禍での不安などのストレスも解消できると思います。
しつこい肩こりや腰痛、膝痛など運動器疾患には鍼と超音波の併用治療が有効です。東洋医学研究所®の黒野保三所長は疼痛疾患に対して鍼と超音波の併用治療で92.7%の患者さんに有効であったことを報告されています2)。
この治療法に、患者さん自身も携わるストレッチを組み合わせて、より高い効果を体験してみてください。

文献
1) 八木貴史監修:加齢のトリセツ;Tarzan 793;106-107.(2020.8)
2) 黒野保三:超音波と鍼の併用治療の考察;月刊新医療8(5);33-35 .(1981)

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