活動内容

2019年7月10日 水曜日

お知らせ(公社)生体制御学会第296回定例講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加してきました

令和元年7月7日(日)(公社)生体制御学会第296回定例講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加してきました。
(公社)生体制御学会第296回定例講習会
(愛知県鍼灸生涯研修会)

9:30~10:20
自律神経機能評価  (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
名古屋共立病院統括部長リハビリ室室長
森山 義文 先生

今日は運動と自律神経について御講義頂きました。
「透析患者は自律神経障害を合併しやすいです。例えば、透析中に急激な血圧の低下をきたすことがありますが、これは自律神経障害による血管収縮異常に起因します。透析患者の死亡率は透析導入後5年で60%、10年36%、その中の死因の第一位は心不全で24.9%になります。いい運動を行うことで、自律神経活動を改善することがわかってきています。
 実際にどんな運動がよいのかというと、まずは散歩がお勧めになります。運動の強度は有酸素運動から無酸素運動になる直前の強度がよく、これを無酸素性作業閾値といいます。この無酸素性作業閾値は(220‐年齢)×0.6=心拍数、例えば50歳の人は(220‐50)×0.6=102が運動時の理想的な心拍数の目安になります。運動時間は1日合計で30分、運動頻度は2日に1回が理想的です。運動をした後、5日はその効果が残り、それ以上だとほぼ0になると言われているので、5日に1回が最低ラインになります。」と御講義頂きました。


10:30~12:00
基礎生理学 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座 
愛知医科大学医学部生理学講座教授
岩瀬 敏 先生

今日は脳の機能について御講義頂きました。
「脳領域の研究については、20世紀前半のブロードマン脳地図が有名で、大脳皮質を52に分類しています。脳の機能について、飛躍的な進歩がみられたのは、昭和50年代にイギリスのEMIという会社が開発したCTスキャンでした。
頭頂葉、後頭葉、側頭葉はインプット、情報を処理する機能を主に司っています。アウトプットは前頭葉であり、情報を発信する機能を主に司っているという特徴があります。
眼優位性とは、片眼を遮蔽されたことによって弱視を生じた動物では、眼は正常なのに脳の機能異常のために物が見えなくなっていることです。このことで気をつけないといけないのは、小児期に眼帯をしてしまうと、眼は正常なのに脳が認識しない現象が起きてしまうことがあるので、やらない方がいいということです。
フィネアス・ゲージは、事故で脳の前頭前野に障害をもってしまいました。すると、意思決定や感情の調節ができなくなり、周りからは事故以前の誠実なゲージ氏とはまるで違う人になってしまったと言われたそうです。前頭前野は人間を人間らしくする機能を司っていることがわかっています。」と御講義頂きました。


13:00~13:50  
心臓リハビリテーションに対する基礎・臨床(1)
「多職種で挑む心臓リハビリテーション」
名古屋ハートセンターリハビリテーション部理学療法士主任
柴田 賢一 先生

今回は「多職種で挑む心臓リハビリテーション」と題して御講義頂きました。
「心血管疾患患者の身体的・心理的・社会的・職業的状態を改善し、快適で活動的な生活を実現することを目指し、個々の患者の医学的評価・運動療法・危険因子是正・患者教育及びカウンセリング・最適薬物治療を他職チームが協調して実践することであります。
心臓リハビリの対象疾患としては狭心症や急性心筋梗塞、開心術後や慢性の心不全、カテーテル大動脈弁留置術後などです。
歴史としましては、1930年代には心筋梗塞発症後8週間はベッド上の安静が提唱されていましたが、1950年代には座位での訓練が介入され、1960年代には早期離床・退院の概念が定着してきました。
我々は、例えば冠動脈バイパス術後、1日目に座位や立位でのリハビリを開始します。ラインやコード類が挿入されているため、循環動態に注意しながらのリハビリになります。
手術後2日目には不整脈や心臓の痛みに気をつけながら100メートル歩く歩行練習に入ります。
手術後3日目からリハビリ室での運動療法に入ります。点滴や酸素が外れる時期の為、痛みや不整脈に気を付けながらの歩行や自転車こぎです。心エコー検査やカテーテル検査を行い、状態を確認していきます。
運動の構成要素としては
1)運動の種類
2)運動強度
3)運動の継続時間
4)運動の頻度
であり、各指標をもとに患者と話し合いながら運動を習慣化していくことを目標にしながら、病態の悪化や意欲の低下、転倒などによる外傷に気を付けながら、心臓リハビリテーションからの卒業を目指し頑張っています」ということを、スライドを用いて詳細に御講義頂きました。


14:00~14:50 生活習慣病に対する症例報告及び症例検討
生活習慣病に対する症例報告・検討
「糖尿病と経絡治療」 経絡治療学会東海支部
菊池 達矢 先生

今回は「古典文献における糖尿病と経絡治療的病態像」と題して、糖尿病について詳しく説明があった後、蜂窩織炎の鍼治療で糖尿病を疑った一症例について、東洋医学的な視点から臨床の経験を踏まえてお話して頂きました



15:00~16:30 名古屋市立大学睡眠医療センター認定 睡眠育成士認定講座(1)
「睡眠の基礎と臨床」
「睡眠医療とは」 名古屋市立大学睡眠医療センター センター長
中山 明峰 先生
「睡眠検査とは」 名古屋市立大学睡眠医療センター 臨床検査技師
安東カヨコ バールドワジ 先生

今回は、睡眠医療についてと睡眠の検査についてご講義頂きました。
中山明峰先生には「今回、大勢の方の第2期睡眠育成士の応募があり嬉しく思っています。この講座は一般市民にも公開して小学校などの教育施設より睡眠教育の要請があった際には積極的に応じていく事を目的としています。
現在、名古屋には14万人の小中学生がいます。先日、学校から要請があり、睡眠育成士第1期生の方が小学校へ行き、講義して頂いたことがテレビで放送されました。小学生のうちに正しい睡眠について知ってもらうことと、睡眠のリズムの狂いから不登校になってしまう児童が出てくる懸念があることから、少しでも子供たちに寝る大事さを伝えたいのです。 
とはいえ正常の睡眠とは何なのか、睡眠の正常値って何だろうと言ってもなかなか答えられるものではありません。まずは睡眠にとって大きな問題である「睡眠時無呼吸症候群」と「不眠症」、この二つを把握してください。そこから知識を増やしていただければと思います。
この講義を受けられる皆さんは、皆さんの中で睡眠に対する思いがあると思います。皆様方には正しい指導、アドバイスができるようにしっかりと勉強していただき、眠育成士として正しい情報を大いに世間に伝えてほしい、そして良い社会現象として形になればと思っています。」とお話頂きました。
 
そして安藤先生の講義では「睡眠障害の患者さんの主訴は、いびきや昼間の異常な眠気、寝ている時に呼吸が止まるなどの『睡眠時無呼吸症候群』や、なかなか寝付けない夜中に何度もトイレに行く、朝早く(3時や4時)目が覚める、朝すっきり起きれず寝た気がしないなどの『不眠症』があります。他に睡眠医療センターで診断される主な睡眠疾患としてむずむず脚症候群や、急に眠気に襲われるナルコレプシー、突発性過眠症などがあります。特に多くみられる疾患である睡眠時無呼吸症候群の診断には高血圧や糖尿病などの合併症があり、睡眠検査が必須です。 
そして睡眠の検査法であるポリソムノグラフィー検査(PSG)は、睡眠中の脳と体(主に呼吸と下肢の動き)の生理的現象を記録します。特に睡眠時無呼吸症候群を防止するために、脳波だけではなく睡眠中の呼吸にも注目されるようになりました。
もっと簡便な検査法として、検査施設外睡眠検査(OCST)があり、慣れた自宅での検査が可能であります。価格も安価であるものの脳波記録がないため詳細に見ることができない欠点があり、アメリカを中心に再度検討がなされています。」と御講義頂きました。

中山 明峰 先生
 
安東カヨコ バールドワジ 先生
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2019年7月 1日 月曜日

夏休みは子供定期券で元気に過ごそう

夏休みは子供定期券(すくすく定期券)で元気に過ごそう。

子供定期券(すくすく定期券)を購入すれば、7月20日~8月31日までの間に何回治療にきてもOK。

対象:0~12歳

なお、詳細については、各治療院にお問い合わせ下さい。各治療院によって条件や設定金額に違いがございます。
また、質問は随時各治療院にて受け付けております。お気軽にお問い合わせ下さい。





























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2019年6月 7日 金曜日

お知らせ (公社)生体制御学会第295回定例講習会に参加してきました

令和元年6月2日(日)(公社)生体制御学会第295回定例講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加してきました。

(公社)生体制御学会第295回定例講習会

10:00~10:20 第24回愛知県鍼灸生涯研修会開講式
第24回愛知県鍼灸生涯研修会開講式と、第23回(平成30年度)愛知県鍼灸生涯研修会における表彰が行われました。

ご挨拶をされる(公社)生体制御学会会長の皆川宗徳先生  

代表で表彰状を授与される久田章貴先生

10:30~12:00 
脳科学の最新の知見 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座      
名古屋大学環境医学研究所生体適応・防御研究部門脳機能分野教授
澤田 誠 先生

今回は、脳の機能について御講義頂きました。
「脳の機能をみる1つの方法として、fMRIがあります。1990年代に脳の10年と呼ばれたほど脳科学の分野は発展し、その中で主力となった解析装置がfMRIになります。MRIは脳の構造を非侵襲的に測る優れた機械です。fMRIはMRIのもたらす構造情報に脳の機能活動がどの部位でおきているかを画像化するものです。
脳科学の発展を支えたfMRIですが、1つの欠点として、脳の血流をみているので、本当に脳の機能を正しくみているのかということがあります。1つの実験で、サッカーの熟練選手と素人の人のサッカーの動作をfMRIで解析したところ、サッカーの熟練選手の方が脳を使っていないということがわかりました。単純に血流だけでは脳の高度な機能をみることがわからないことの1つの証明です。
そこで、最近は質量分析装置というものがでてきました。これは、細胞1つ1つを抽出して、ペプチドやタンパクなど小さなレベルでどこにどのような物質がどれだけあるのかをみることができます。1つの分析で同時に多種類の物質を解析することで、機能の変化をみることができます。
例えば、薬を投与したときに目標にしっかりと到達し、作用しているかをみることができます。私たちが実験でみえてきた仮説として、アルツハイマー病の原因にAβがあるのですが、グリア細胞がAβを取り込んで処理し、この機能が落ちるとアルツハイマー病になると考えています。今の治療薬は神経細胞に作用しますが、グリア細胞に作用するものはありません。グリア細胞に作用することでアルツハイマー病をもっと効果的に治療できるのではないかと考えています。このように、病気の解明、治療の進歩に大きく貢献できるのが質量分析装置になります。この質量分析装置を使用して、鍼灸の解明ができたらおもしろいと思います。」と御講義頂きました。


13:00~14:30  
基礎生理学1  (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
愛知医科大学医学部生理学講座教授
岩瀬 敏 先生

今回は脳について御講義頂きました。
「間脳は脳幹の中で第三脳室を囲む場所をいいます。嗅覚以外の感覚伝導路として大脳皮質と多くの神経細胞で結ばれています。間脳には視床、視床下部、松果体、脳下垂体があり、視床は全身の感覚、視覚、聴覚などの感覚入力を認識し、大脳皮質大脳基底核に伝達します。視床下部は自律神経系の中枢、体温調節、血圧、心拍数、摂食行動、性行動、睡眠などの本能行動、及び怒りや不安の情動行動の調節をしています。また、内分泌の中枢も担っています。松果体は概日リズムを調整するホルモンを分泌しています。脳下垂体は様々なホルモンを分泌しています。
オレキシンの働きは覚醒をもたらすと考えられています。ナルコレプシーという、突如寝てしまう病気は、オレキシン欠損であることがわかっています。
睡眠と覚醒は、シーソーのような関係で、睡眠はGABAなどが、覚醒はセロトニン、ノルアドレナリン、ドパミン、ヒスタミン、アセチルコリンなどが働きます。この睡眠と覚醒のスイッチに関係する物質がオレキシンです。
報酬系は、前頭前野で意識的な喜びの体験の関与、腹側被蓋野でドーパミンが産生され、側坐核からドーパミンが放出され、報酬系による幸福感が得られます。ドーパミンが多く出る人はギャンブルに浸ってしまうという報告があります。
睡眠と食欲の関係は、睡眠時間が多いと満腹ホルモンであるレプチンが多くなり、食欲ホルモンであるグレリンが少なくなります。逆に睡眠時間が短いと満腹ホルモンであるレプチンが少なくなり、食欲ホルモンであるグレリンが多くなります。睡眠時間が短いと太りやすいことは他の研究でもわかってきています。」と御講義頂きました。


14:45~15:30
名古屋市立大学睡眠医療センター認定 睡眠育成士認定講座(睡眠育成士認定証書授与式)
名古屋市立大学睡眠医療センター センター長
中山 明峰 先生

今回は、第1回睡眠育成士認定証の表彰式と、睡眠育成士認定合格者に対し、睡眠教育の講演に際しての心構えとポイントをご講義頂きました。
「皆様、第1回睡眠育成士試験合格おめでとうございます。皆様が名古屋市立大学睡眠医療センター認定第一期生です。皆様はいろんな場所に行って正しい睡眠についてお話して広めて頂きたい。ただ、どう話していいかわからないとの声を聞きます。小学校などでの講演の際に、しゃべり慣れていないと緊張してしまいます。どうしよう、見られてる、どう思われてるんだろうと思うからなんですが、どうすれば一時間の間で相手に伝えられるか、という気持ちを抱いていただきたいのです。その思いが重要だと思います。なので『こどもたちへの睡眠教育』というスライドを用意しました。このスライドに沿ってお話して頂ければ、大事な箇所(レム睡眠とノンレム睡眠といった眠りのサイクル)を押さえつつ、なぜ眠ることが大事なのかをわかりやすくお話しできると思います。その際に皆様の自己紹介やオリジナルの話も盛り込みつつお話しいただければ、一時間の講演もすぐに終わることでしょう。
まとめとしてお話しいただきたいことは
・良い睡眠を取ることは頭も体が元気になります。
・小学生は約9時間、中高生は約8時間寝ましょう。
・夜9時以降のスマホ、ゲーム、テレビはやめましょう。
・朝起きたら部屋に光を入れ、しっかりと朝食を食べましょう。
以上のことです。今後も睡眠についての最新情報をアップデートしながら学んでいただきたいと思います」と御講義頂きました。


 
代表で表彰状を授与される鈴木藍さん

このマークのついている先生は東洋医学研究所®グループに所属しています。
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2019年5月17日 金曜日

第68回(公社)全日本鍼灸学会学術大会(愛知大会)に参加しました

令和元年5月10日(金)5月11日(土)12日(日)の3日間にわたり第68回(公社)全日本鍼灸学会学術大会が名古屋国際会議場で開催されました。
今年は、東洋医学研究所®、東洋医学研究所®グループの先生方全員で参加してまいりました。
今大会では東洋医学研究所®所長黒野保三先生が特別講演を、東洋医学研究所®グループ9人の先生が口演発表とポスター発表を行いましたので紹介します。

大会ポスター

名古屋国際会議場(大会会場)

名古屋国際会議場で記念撮影
 
5月11日(金)第二日目(特別講演)
 
「高木健太郎先生と私」
東洋医学研究所®
所長 黒野保三 先生
 
5月11日(土)第二日目(ポスター発表)
 
末梢性顔面神経麻痺に対する鍼治療の1症例
-発症後約3年半経過したベル麻痺の症例-
東洋医学研究所®グループ
にしだ鍼灸院 院長 西田修 先生
 
末梢性顔面神経麻痺(ベル麻痺)に対する鍼治療の1症例
-西洋医学的治療を中止後、改善した症例-
東洋医学研究所®
スタッフ 岩間俊彰 先生
 

末梢性顔面神経麻痺に対する鍼治療の1症例
-両側交代性顔面神経麻痺を発症した症例-
東洋医学研究所®グループ
二葉鍼灸院 院長 山田篤 先生


一側反復性顔面神経麻痺に対する鍼治療の1症例
-耳炎性の顔面神経麻痺を発症した症例-
東洋医学研究所®グループ
みずの鍼灸療院 院長 水野高広 先生
 
鍼治療(筋膜上圧刺激)による末梢性顔面神経麻痺患者に対する鍼治療
東洋医学研究所®グループ
井島鍼灸院 院長 井島晴彦 先生


5月12日(日)第三日目(口演発表)
 

長期透析による腰部脊柱管狭窄症に対する鍼治療の一症例
東洋医学研究所®グループ
二葉鍼灸療院 院長 河瀬美之 先生
 
5月12日(日)第三日目(ポスター発表)
 

気象の変化と不定愁訴について
-四季による不定愁訴の変化-
東洋医学研究所®グループ
かどむら鍼灸院 院長 角村幸治 先生
 
突発性難聴に対する鍼治療の一症例
東洋医学研究所®
主任 橋本高史 先生

睡眠に対する鍼治療の検討
-睡眠中の自律神経活動の評価-
東洋医学研究所®グループ
ことぶき鍼灸院 院長 秋田壽紀 先生


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2019年3月 7日 木曜日

お知らせ (公社)生体制御学会第294回定例講習会に参加してきました

平成31年3月3日(日)(公社)生体制御学会第294回定例講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加してきました。
(公社)生体制御学会第294回定例講習会
(愛知県鍼灸生涯研修会)

9:30~10:20
糖尿病の基礎と臨床  (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
社会医療法人八千代病院 内分泌代謝内科部長
藤井 徹 先生 

今日は人口知能と医療について御講義頂きました。
「日本にも人工知能学会があり、私たちの生活にも人工知能がなくてはならない時代となってきました。
 糖尿病の治療目標は、健康の人と変わらない日常生活の質の維持、健康な人と変わらない寿命の確保にあります。そのために血糖、体重、血圧、脂質の良好なコントロールが大切となります。
 私の血糖管理の指導のやり方は、3段階あります。第1段階は、自己対峙させるために、患者さんとメールのやりとりをします。内容は、血糖値とその増減、上がった時はなぜ上がったのか、下がった時はなぜ下がったのかを考えてメールを送ってもらい、回答します。この時、重要なのは、できたことはきちんと褒めることです。メールのやりとりが慣れてきて、ある程度血糖値が管理できるようになると、第2段階に入ります。第2段階は、メールのやりとりで、血糖値が上がった時に言い訳をしてもらいます。これらを繰り返すことで、なにをしたら血糖値が上がるか、きちんと考える習慣がつきます。最後に第3段階に入り、言い訳メールは続けてもらい、私の指示はなくすようにします。このやり方は有効ではありますが、診ている1800人、そのうち、インスリン治療の方が800人いる中で、すべての人とはできません。その時に私はこういうやりとりを人工知能で私の代わりができないかと考えたのです。
 人工知能の歴史は、最初はとにかく早く情報を処理できることが目標でした。次に情報処理をどうするかが問題となり、最近では、ディープラーニングの時代になり、膨大なデータから機械が人間でも考えないような潜在的な特徴をとらえることができるようになってきています。2016年に人工知能の囲碁プログラムAlphaGoが世界トップクラスの棋士に勝ったことが有名であり、医療の世界でもIBMがWatsonという癌治療の最善方法を出せるプログラムを作りました。
 今後の医療のAI導入の目標として、内閣官房健康・医療戦略室は、2020年までに収集可能なレセプトデータと検査結果の収集、2025年までに手術成績、母子健康手帳、死亡診断書などを少なくとも数千万規模でデジタルデータ収集する。2050年までにAIを医療に導入することを目標に掲げています。」と御講義頂きました。



10:30~12:00
基礎生理学 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座 
愛知医科大学医学部生理学講座教授
岩瀬 敏 先生

今日は視床下部と自律神経について御講義頂きました。
「脳の間脳は視床、視床上部、視床下部、視床後部、脳下垂体に区別され、自律神経の働きを調節、意識、神経活動の中枢をなしています。視床下部は視索前野、外側帯、内側帯、脳室周囲帯からなります。
オレキシンの働きは覚醒作用をもたらすと考えられています。ナルコレプシーという、突如寝てしまう病気は、オレキシン欠損であることがわかっています。
 睡眠と覚醒は、シーソーのような関係で、睡眠はGABAなどが、覚醒はセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミン、ヒスタミン、アセチルコリンなどが働きます。この睡眠と覚醒のスイッチに関係する物質がオレキシンです。
 側坐核が強いと楽観的、扁桃体が強いと悲観的と脳科学者が言っています。報酬系は、前頭前野で意識的な喜びの体験の関与、腹側被蓋野でドーパミン産生、側坐核からドーパミンが放出され、報酬系による幸福感が得られます。
 睡眠と食欲の関係は、睡眠時間が多いと満腹ホルモンであるレプチンが多くなり、食欲ホルモンであるグレリンが少なくなります。逆に睡眠時間が短いと満腹ホルモンであるレプチンが少なくなり、食欲ホルモンであるグレリンが多くなります。睡眠時間が短いと太りやすいことは他の研究でもわかってきています。」と御講義頂きました。


13:00~13:50  
生活習慣病の基礎・臨床、診断と治療 
(公社)生体制御学会研究部生活習慣病斑班長
(公社)生体制御学会理事
山田 篤 先生
今回は「糖尿病について9」と題して御講義頂きました。
前回までの復習で、糖尿病の仕組みから始まり、治療目標、糖とは何か、食事療法、運動療法、薬物療法についてお話して頂きました。日常の診療に関して必要な知識を教えて頂きました。
今回は鍼灸治療と糖尿病の文献について基礎研究や臨床研究、症例検討の文献について詳しく教えて頂きました。
また、鍼治療でサポートすることにより他の療法の強度が軽減でき、血糖コントロールや症状が改善されることにより日常生活の質が向上し、食事療法や運動療法をより前向きに行えるようになるなど、効果的に改善できるということを、スライドを用いて詳細に御講義頂きました。




14:00~14:50 生活習慣病に対する症例報告及び症例検討
「肝実とストレス」
愛知漢方鍼医会代表
高橋 清吾 先生

今回は「肝実とストレス」と題して、毛細血管について詳しく説明があった後、脈診についてと肝臓を傷めた際に出現する疾患について、東洋医学的な視点から臨床の経験を踏まえてお話して頂きました



15:10~16:00 鍼灸学校学生向け企画 スポーツ傷害に対する鍼治療
「スポーツ傷害治療に必要な鍼先感覚part2」
早川治療院 院長
早川 和浩 先生

 今回はスポーツ鍼での治療についてご講義頂きました。
「私の経験上の話になりますが、基本的に痛い箇所に鍼をします。切皮プラスアルファで押し手は強めです。一つ覚えておいていただきたいのは、スポーツ選手はデリケートです。痛くない鍼を心掛けなければいけません。痛いと次につながらず、治療にお見えにならなくなってしまいます。2回から3回治療ができれば効果は出ます。まずは3回通っていただけるかが肝心で、最初にあった痛みを半分以下にできるよう治療して鍼の効果を体感してもらいます。そうすればあと数回で痛みを取り除けます。5回目の治療でここまでですよ、と説明ができれば患者さんも納得され、痛みが取れるまで安心して通えるようになります。8回の治療で卒業できれば、また何か怪我をされた時に治療にお見えになることも多くなると思います。
また、今は海外ではスポーツ選手に鍼治療を導入する気風があります。可能性や選択肢は以前よりあると思います。」と経験談から御講義頂き、その後、早川先生の実技を交えながら教えて頂きました。


16:10~17:00 
名古屋市立大学睡眠医療センター認定 睡眠育成士認定講座(認定試験日)     
名古屋市立大学睡眠医療センター センター長
中山 明峰 先生

今回は、睡眠育成士認定講座の主旨についてご講義頂きました。
「睡眠については枕を変えればよく眠れるといいますが、枕だけの問題ではありません。睡眠全体についての勉強が必要で、睡眠の重要性について学ぶのが第一であって、その機会はなかなかありません。学問を更新しながら今から勉強していくという姿勢が大事です。ですので、一緒に睡眠の勉強を始めていって仲間を作りたい、睡眠について広めていきたいというのが私の考えです。
病気でも手術をしたり、薬で良くしていくといった学問は進んでいきます。歯の話でもそうですが、虫歯になって歯を削る、歯を抜くではなく、まず正しい歯磨きをすれば虫歯にならないという学問は置いていかれてしまっています。よく子供が朝起きれないという話を聞きますが、じゃあその子は夜何時に寝ているのか?きちんと睡眠をとるための生活を送っているのか?というところに目を向けなければなりません。
要するに睡眠の医療として、正しく指導して予防ことが重要だと思うのです。
ですので、この講座は一般市民にも公開しています。学校などの教育施設より眠育の要請があった際には積極的に応じていく事を目的としております。先生方には正しい指導、アドバイスができるようにしっかりと勉強していただき、睡眠育成士として正しい情報を大いに世間に伝えてほしいと思っています」と御講義頂きました。
そして講義の後、第1回睡眠育成士認定試験が開催されました。


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