活動内容

2023年8月31日 木曜日

お知らせ 第38回公益社団法人生体制御学会学術集会(法人設立10周年記念大会)に参加しました

令和5年8月27日(日)に名古屋大学で行われた第38回公益社団法人生体制御学会学術集会(法人設立10周年記念大会)に東洋医学研究所®グループの先生方が参加しましたので報告します。

日時:令和5年8月27日(日) 9:00~15:30
場所:名古屋大学  野依記念学術交流館  (東山キャンパス)

野依記念学術交流館
 
会場内風景
 
受付風景

〔開 会 式〕9:00~9:20

開会の辞
開会の辞を述べられる東洋医学研究所グループ二葉鍼灸療院の皆川宗徳先生
 
学術集会長挨拶

第38回公益社団法人 生体制御学会学術集会の開催にあたり学術集会長として挨拶をされる名古屋大学環境医学研究所生体適応防御研究部門脳機能分野教授の澤田誠先生

来賓祝辞
祝辞を述べられる河村たかし名古屋市長



祝辞を述べられる名古屋大学環境医学研究所所長の益谷央豪先生
 
来賓の先生方

(公社)生体制御学会の役員の先生方


 
控室にての歓談風景
 

一般口演 9:30~10:15 
1. 睡眠中の自律神経活動に対する鍼治療の効果
-クロスオーバー試験を用いた非経穴刺激との比較-
東洋医学研究所®グループ  秋田壽紀
2. スポット灸の肩井への貼付による筋硬度と皮膚温度および血流量の変化
修文大学 神谷美香
3. 気象関連性疼痛患者へのアプローチ効果の検討
常葉大学 保健医療学部 愛知医科大学医学部疼痛医学講座  櫻井博紀
口演中の東洋医学研究所®グループことぶき鍼灸院の秋田壽紀先生

座長を務められる東洋医学研究所®グループ二葉はり治療院の甲田久士先生
                     

シンポジウム 10:00~12:00
テーマ「慢性疼痛に対する鍼灸治療の可能性 ~基礎から臨床へ~」
講師:
・慢性疼痛に対する鍼灸治療の治効機序と効果の予測について
明治国際医療大学 齊藤真吾先生

・慢性疼痛患者に対する鍼灸治療の有効性 
帝京平成大学 皆川陽一 先生




司 会:明治国際医療大学 鍼灸学部 鍼灸学科教授 伊藤和憲先生


司会を務められる明治国際医療大学 鍼灸学部 鍼灸学科教授の伊藤和憲先生








口演される齊藤真吾先生と皆川陽一 先生



13:00~15:10 市民公開講座

祝辞を述べられる名古屋大学環境医学研究所副所長の林良敬先生
 


教育講演 13:00~14:00 市民公開講座 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修 C 講座
演題:「神経変性疾患・認知症の病態解明と治療法開発に向けて」
講師:名古屋大学環境医学研究所 病態神経科学分野教授 山中宏二先生
司会:愛知医科大学医学部生理学講座教授 岩瀬 敏先生

講演中の山中章弘先生
司会を務められる愛知医科大学医学部生理学講座教授 岩瀬 敏先生


特別講演 14:10~15:10 市民公開講座 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修 C 講座
演題:「肥満は万病の元!? 脂肪との正しい付き合い方」
講師:名古屋大学環境医学研究所 分子代謝医学分野教授 菅波孝祥先生
司会:名古屋大学環境医学研究所生体適応防御研究部門脳機能分野教授 第 38 回公益社団法人生体制御学会学術集会長 澤田誠先生




市民公開講座に先立ち大村秀章愛知県知事の祝辞を代読される牧野利香愛知県副知事
  
講演中の菅波孝祥先生
 
司会を務められる澤田誠先生


閉 会 式 15:10~15:30

学術集会長挨拶
今回の学術集会の開催にあたり、種々ご指導頂いた学術集会顧問の黒野保三名誉会長をはじめ、ご来賓の先生方、ご講演・ご発表頂いた先生方、実行委員の先生方や参加された会員への御礼の挨拶をされる澤田誠先生。

閉会の辞


開会の辞を述べられる東洋医学研究所グループ二葉鍼灸療院の狩野義広先生

来賓の先生方と学術集会実行委員の先生方との記念写真
東洋医学研究所®グループの先生方は全員実行委員として協力しました。


このマークのついている先生は東洋医学研究所®グループの先生です
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2023年7月 6日 木曜日

令和5年度(公社)生体制御学会第1回Web講習会に参加しました

令和5年7月2日(日)に令和5年度(公社)生体制御学会第1回Web講習会講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加しました。


9:00~10:30
基礎生理学1
(公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座 
愛知医科大学客員教授(神経内科)
岩瀬 敏 先生

今日は脳について御講義頂きました。
「大脳は3層構造からなり、新皮室、旧皮質、古皮質となります。新皮質は高度な精神支配、旧皮質は旧哺乳類の脳でウマの脳とも呼ばれます。古皮質は爬虫類の脳でワニの脳とも呼ばれます。
大脳皮質は前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉からなります。前頭葉は運動・行動・創造・思考を司ります。頭頂葉は触覚、空間認知を司ります。側頭葉は聴覚、高次視覚の認知、記憶を司り、後頭葉は視覚を司ります。
脳領域については、1904年にブロードマンの脳地図が有名で、大脳皮質を52に分類しています。
運動野や体性感覚やと身体部位との対応関係をまとめた、有名な「ホムンクルス」と呼ばれるものがあります。脳領域が大きいところほど部位を大きくしてある人形ですが、口と手が特別大きく、脳の大部分を使っていることがわかります。
フィネアス・ゲージという人は、事故で前頭前野に障害をもってしまいました。すると、意思決定や感情の調節ができなくなり、周りからは事故以前の誠実なゲージ氏とはまるで別人になってしまったと言われたそうです。前頭前野は人間を人間らしくする機能を司っていることがわかっています。」と御講義頂きました。


10:40~12:10
脳と行動の分子生物学的アプローチ
(公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座       
名古屋大学環境医学研究所生体適応・防御研究部門脳機能分野教授
澤田 誠 先生

今日は脳と行動の分子生物学的アプローチについて御講義頂きました。
「人の行動を研究するためには分子遺伝学と遺伝率の理解が不可欠になります。
 PCRはよく聞くと思います。ポリメラーゼ連鎖反応の略になり、第一段階として、二本鎖DNAを加熱して鎖を解離します。第二段階ではプライマーとハイブリッド形成を起こします。第三段階はプライマーからDNA合成開始をします。これを何回も繰り返すことで少ない検体で感染しているかどうかを検査することができます。
 逆転写酵素とはRNA依存性DNAポリメラーゼのことです。この酵素は一本鎖RNAを鋳型としてDNAを合成するもので、レトロウイルスの増殖に必須の因子として発見されました。」と御講義頂きました。

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2023年3月 9日 木曜日

お知らせ 令和4年度(公社)生体制御学会第5回Web講習会に参加しました

令和5年3月5日(日)に令和4年度(公社)生体制御学会第5回Web講習会講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加しました。



9:00~10:30
基礎生理学5
(公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座 
愛知医科大学客員教授(神経内科)
岩瀬 敏 先生

今日は脳の機能について主に御講義頂きました。
「下脳の領域は1904年にブロードマンの脳地図が有名で、大脳皮質を52に分類しています。ホムンクルスという有名なものがあり、脳領域が大きいところほど部位を大きくしてあり、口と手が大きく、口と手が脳の大部分を使っていることがわかります。
 頭頂葉、後頭葉、側頭葉はインプット、情報を処理する機能を主に司っています。前頭葉は、アウトプットであり、情報を発信する機能を主に司っているという特徴があります。
 フィネアス・ゲージという人は、元々勤勉で真面目な性格でしたが、事故で前頭前野に障害をもってしまいました。障害により、意思決定や感情の調節ができなくなり、周りからは事故以前の誠実なゲージ氏とはまるで別人になってしまいました。前頭前野は人間を人間らしくする機能を司っていることがわかっています。」と御講義頂きました。


10:40~12:10
情動形成の新しい考え方―構成主義的情動理論―
(公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座       
名古屋大学環境医学研究所生体適応・防御研究部門脳機能分野教授
澤田 誠 先生

今日は情動について御講義頂きました。
「情動とは、喜び、驚き、悲しみ、嫌悪、恐れ、怒りのことで、この6つが基本情動となります。
古典的情動理論を前回まで4回にわたってやってきました。古典的情動理論は基本的に3つの考え方があり、悲しいから泣くキャノンの中枢起源説、泣くから悲しいと感じるジェームズの情動の末梢起源説、スタンレーとジェロームの情動二要因説。情動二要因説は、知覚された情報と今までの生きてきた情報の2つをもって情動が動くという説です。
この3つの説だけでは説明のつかないことがあり、最近では新しい考え方である構成主義的情動理論が言われています。
構成主義とは「知るということは自分の中に意味を構成すること」であり、自分の意識と、過去の出来事、現実で起こっている現象の3つが関連しあって情動を起こします。」と御講義頂きました。

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2023年2月 9日 木曜日

令和4年度(公社)生体制御学会第4回Web講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加しました

令和5年2月5日(日)に令和4年度(公社)生体制御学会第4回Web講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加しました。
 
9:00~10:30
基礎生理学4
(公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座 
愛知医科大学客員教授(神経内科)
岩瀬 敏 先生

本日は主に下肢について御講義頂きました。
「下肢は大腿と下腿にわけられ、大腿は大腿四頭筋、大腿二頭筋、内転筋群、下腿は前脛骨筋、腓腹筋、ヒラメ筋、長腓骨筋などの筋肉があります。
中殿筋は足を外に上げ、大殿筋は足を後ろに上げる、大腿四頭筋は足を伸ばす、ハムストリングスは足を曲げる、前脛骨筋はつま先を挙げる、下腿三頭筋はつま先を下げる作用があります。
大腿神経は、第2・3・4腰神経の腹側から分岐する神経であり、第4腰神経から分岐するものが最も大きく、第2腰神経から分岐するものが非常に小さいという特徴があります。
坐骨神経は多くの動物において同一個体中で最大の直径と長さをもつ末梢神経になります。ヒトの場合、腰仙骨神経叢からはじまり、総腓骨神経と脛骨神経に分かれて終わります。支配筋は半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋、大内転筋からなるハムストリングスになります。」と御講義頂きました。



 
10:40~12:10
「ストレスのメカニズムと対処法」
(公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座       
名古屋大学環境医学研究所生体適応・防御研究部門脳機能分野教授
澤田 誠 先生

本日は、ストレスと対処法について御講義頂きました。
「ストレス反応はその人の考え(主観)によって左右されます。例えばこんな実験があります。ジェットコースターが嫌いな人が乗ると心拍数が150以上に上がったりします。乗る前からどんどん心拍数が上がっていき、乗っている時に恐怖で心拍数がさらに上がります。逆にジェットコースターが好きな人が乗ると心拍数が上がるどころか、乗っている時では逆に下がってリラックス状態になります。
ストレスはイコール悪いものと考えられがちですが、良い面もたくさんあります。人間がストレスを感じるようになった歴史は深く、肉食獣などから身を守るためと言われています。恐怖に出会ったとき(トラや狼などにでくわす)、逃げるか、戦うかのどちらかを選択しますが、同時に体は怖い、戦おう、逃げようとすぐに動けるように臨戦態勢をとってくれています。ストレスにより一瞬で行動できるように体が反応し準備するのです。
ストレスは短期的にはこのように良い面がありますが、ストレスを長期に受けているとうつ病をはじめ、様々な病気を引き起こす原因と言われています。
ストレスはどうでもいいことにはストレスを感じない、自分にとって大切なことが脅かされたときに生じるという特徴があります。
不安を感じるとストレスを感じますが、興奮もストレスと似た生体反応になります。
ロープアスレチックが苦手な人に、スーパーマンのように胸をはり「私はワクワクしている」と自分の脳が勘違いしてくれるまで言葉を繰り返します。そうすると、恐怖感が少なくロープアスレチックができるようになります。
このように、ストレスは考え方次第でパワーになるのです。
ストレスをポジティブにとらえる3つのステップとして、
① ストレスを感じたら、まずそれを認識する。またどんな反応がでているのかに注意する。
② ストレス反応がおきたのは、自分にとって大切なものが脅かされているせいだと認識して、そのストレスを受け入れる。その大切なものとはなにかを考える。
③ ストレス反応を抑え込んだり、対処することをせず、利用する。」
と御講義頂きました。
 
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2022年11月10日 木曜日

令和4年度(公社)生体制御学会第3回Web講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加しました

令和4年11月6日(日)に令和4年度(公社)生体制御学会第3回Web講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加しました。

(公社)生体制御学会第6回Web講習会
(愛知県鍼灸生涯研修会)
(Zoomによるオンライン配信)

9:00~10:30
基礎生理学3
(公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座 
愛知医科大学客員教授(神経内科)
岩瀬 敏 先生

本日は体性感覚について御講義頂きました。
「体性感覚とは、視覚や聴覚といった特殊感覚と異なり、皮膚、筋肉、腱、関節、内臓の壁そのものに含まれる皮膚感覚、深部感覚、内臓感覚のことです。体性感覚は視床で処理され、対側の大脳半球に送られる他、自律神経などにも影響を与えます。
受容器として、パチニ小体、マイスナー小体、メルケル小体、ルフィニ小体などがあります。触覚では、パチニ小体、マイスナー小体は素早く反応し、振動などによく反応する特徴があります。メルケル小体は、押している速度をよく捉え、ルフィニ小体は押している感覚を需要するという特徴があります。
識別感覚は複合感覚とも呼ばれ、単独の受容器に由来する感覚ではなく、複数の感覚情報が脳で統合された結果生じる感覚で、2点識別感覚、立体認知、皮膚書字感覚などがあります。」という内容の御講義を頂きました。



10:40~12:10
「情動が変容する疾患」
(公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座       
名古屋大学環境医学研究所生体適応・防御研究部門脳機能分野教授
澤田 誠 先生

本日は薬に頼らない、うつ病などに対する新しい治療法について御講義頂きました。
「うつ病は1960年代から長い間、モノアミン仮説というものがあり、モノアミンという物質が不足することがうつ病の原因と考えられてきました。
しかし、当初からモノアミンだけでは説明できないものがあり、モノアミンは重要な物質であるが、原因はこれだけではないことも考えられていました。最近では「うつ病」ではなく、「うつ症候群」と言われるようになってきています。
fMRIでうつ病の方は脳の前頭葉の活性が低いことが判明しました。前頭葉のDLPFCという場所が特に重要で、そこに磁気刺激を与えることによりうつ病を治療する方法もあります。
また、EMDR(眼球運動による脱感作と再処理療法)という 外傷的な出来事を考えながら眼球を左右に動かして治療する方法もあります。EMDRの眼球運動は睡眠のレム睡眠と同じような動きで、REM睡眠は記憶の整理、書き換えを行っています。EMDRは嫌な思い出を書き直している治療法と考えられています。」という内容の御講義を頂きました。

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