活動内容

2019年3月 7日 木曜日

お知らせ (公社)生体制御学会第294回定例講習会に参加してきました

平成31年3月3日(日)(公社)生体制御学会第294回定例講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加してきました。
(公社)生体制御学会第294回定例講習会
(愛知県鍼灸生涯研修会)

9:30~10:20
糖尿病の基礎と臨床  (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
社会医療法人八千代病院 内分泌代謝内科部長
藤井 徹 先生 

今日は人口知能と医療について御講義頂きました。
「日本にも人工知能学会があり、私たちの生活にも人工知能がなくてはならない時代となってきました。
 糖尿病の治療目標は、健康の人と変わらない日常生活の質の維持、健康な人と変わらない寿命の確保にあります。そのために血糖、体重、血圧、脂質の良好なコントロールが大切となります。
 私の血糖管理の指導のやり方は、3段階あります。第1段階は、自己対峙させるために、患者さんとメールのやりとりをします。内容は、血糖値とその増減、上がった時はなぜ上がったのか、下がった時はなぜ下がったのかを考えてメールを送ってもらい、回答します。この時、重要なのは、できたことはきちんと褒めることです。メールのやりとりが慣れてきて、ある程度血糖値が管理できるようになると、第2段階に入ります。第2段階は、メールのやりとりで、血糖値が上がった時に言い訳をしてもらいます。これらを繰り返すことで、なにをしたら血糖値が上がるか、きちんと考える習慣がつきます。最後に第3段階に入り、言い訳メールは続けてもらい、私の指示はなくすようにします。このやり方は有効ではありますが、診ている1800人、そのうち、インスリン治療の方が800人いる中で、すべての人とはできません。その時に私はこういうやりとりを人工知能で私の代わりができないかと考えたのです。
 人工知能の歴史は、最初はとにかく早く情報を処理できることが目標でした。次に情報処理をどうするかが問題となり、最近では、ディープラーニングの時代になり、膨大なデータから機械が人間でも考えないような潜在的な特徴をとらえることができるようになってきています。2016年に人工知能の囲碁プログラムAlphaGoが世界トップクラスの棋士に勝ったことが有名であり、医療の世界でもIBMがWatsonという癌治療の最善方法を出せるプログラムを作りました。
 今後の医療のAI導入の目標として、内閣官房健康・医療戦略室は、2020年までに収集可能なレセプトデータと検査結果の収集、2025年までに手術成績、母子健康手帳、死亡診断書などを少なくとも数千万規模でデジタルデータ収集する。2050年までにAIを医療に導入することを目標に掲げています。」と御講義頂きました。



10:30~12:00
基礎生理学 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座 
愛知医科大学医学部生理学講座教授
岩瀬 敏 先生

今日は視床下部と自律神経について御講義頂きました。
「脳の間脳は視床、視床上部、視床下部、視床後部、脳下垂体に区別され、自律神経の働きを調節、意識、神経活動の中枢をなしています。視床下部は視索前野、外側帯、内側帯、脳室周囲帯からなります。
オレキシンの働きは覚醒作用をもたらすと考えられています。ナルコレプシーという、突如寝てしまう病気は、オレキシン欠損であることがわかっています。
 睡眠と覚醒は、シーソーのような関係で、睡眠はGABAなどが、覚醒はセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミン、ヒスタミン、アセチルコリンなどが働きます。この睡眠と覚醒のスイッチに関係する物質がオレキシンです。
 側坐核が強いと楽観的、扁桃体が強いと悲観的と脳科学者が言っています。報酬系は、前頭前野で意識的な喜びの体験の関与、腹側被蓋野でドーパミン産生、側坐核からドーパミンが放出され、報酬系による幸福感が得られます。
 睡眠と食欲の関係は、睡眠時間が多いと満腹ホルモンであるレプチンが多くなり、食欲ホルモンであるグレリンが少なくなります。逆に睡眠時間が短いと満腹ホルモンであるレプチンが少なくなり、食欲ホルモンであるグレリンが多くなります。睡眠時間が短いと太りやすいことは他の研究でもわかってきています。」と御講義頂きました。


13:00~13:50  
生活習慣病の基礎・臨床、診断と治療 
(公社)生体制御学会研究部生活習慣病斑班長
(公社)生体制御学会理事
山田 篤 先生
今回は「糖尿病について9」と題して御講義頂きました。
前回までの復習で、糖尿病の仕組みから始まり、治療目標、糖とは何か、食事療法、運動療法、薬物療法についてお話して頂きました。日常の診療に関して必要な知識を教えて頂きました。
今回は鍼灸治療と糖尿病の文献について基礎研究や臨床研究、症例検討の文献について詳しく教えて頂きました。
また、鍼治療でサポートすることにより他の療法の強度が軽減でき、血糖コントロールや症状が改善されることにより日常生活の質が向上し、食事療法や運動療法をより前向きに行えるようになるなど、効果的に改善できるということを、スライドを用いて詳細に御講義頂きました。




14:00~14:50 生活習慣病に対する症例報告及び症例検討
「肝実とストレス」
愛知漢方鍼医会代表
高橋 清吾 先生

今回は「肝実とストレス」と題して、毛細血管について詳しく説明があった後、脈診についてと肝臓を傷めた際に出現する疾患について、東洋医学的な視点から臨床の経験を踏まえてお話して頂きました



15:10~16:00 鍼灸学校学生向け企画 スポーツ傷害に対する鍼治療
「スポーツ傷害治療に必要な鍼先感覚part2」
早川治療院 院長
早川 和浩 先生

 今回はスポーツ鍼での治療についてご講義頂きました。
「私の経験上の話になりますが、基本的に痛い箇所に鍼をします。切皮プラスアルファで押し手は強めです。一つ覚えておいていただきたいのは、スポーツ選手はデリケートです。痛くない鍼を心掛けなければいけません。痛いと次につながらず、治療にお見えにならなくなってしまいます。2回から3回治療ができれば効果は出ます。まずは3回通っていただけるかが肝心で、最初にあった痛みを半分以下にできるよう治療して鍼の効果を体感してもらいます。そうすればあと数回で痛みを取り除けます。5回目の治療でここまでですよ、と説明ができれば患者さんも納得され、痛みが取れるまで安心して通えるようになります。8回の治療で卒業できれば、また何か怪我をされた時に治療にお見えになることも多くなると思います。
また、今は海外ではスポーツ選手に鍼治療を導入する気風があります。可能性や選択肢は以前よりあると思います。」と経験談から御講義頂き、その後、早川先生の実技を交えながら教えて頂きました。


16:10~17:00 
名古屋市立大学睡眠医療センター認定 睡眠育成士認定講座(認定試験日)     
名古屋市立大学睡眠医療センター センター長
中山 明峰 先生

今回は、睡眠育成士認定講座の主旨についてご講義頂きました。
「睡眠については枕を変えればよく眠れるといいますが、枕だけの問題ではありません。睡眠全体についての勉強が必要で、睡眠の重要性について学ぶのが第一であって、その機会はなかなかありません。学問を更新しながら今から勉強していくという姿勢が大事です。ですので、一緒に睡眠の勉強を始めていって仲間を作りたい、睡眠について広めていきたいというのが私の考えです。
病気でも手術をしたり、薬で良くしていくといった学問は進んでいきます。歯の話でもそうですが、虫歯になって歯を削る、歯を抜くではなく、まず正しい歯磨きをすれば虫歯にならないという学問は置いていかれてしまっています。よく子供が朝起きれないという話を聞きますが、じゃあその子は夜何時に寝ているのか?きちんと睡眠をとるための生活を送っているのか?というところに目を向けなければなりません。
要するに睡眠の医療として、正しく指導して予防ことが重要だと思うのです。
ですので、この講座は一般市民にも公開しています。学校などの教育施設より眠育の要請があった際には積極的に応じていく事を目的としております。先生方には正しい指導、アドバイスができるようにしっかりと勉強していただき、睡眠育成士として正しい情報を大いに世間に伝えてほしいと思っています」と御講義頂きました。
そして講義の後、第1回睡眠育成士認定試験が開催されました。


このマークのついている先生は東洋医学研究所®グループに所属しています。
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投稿者 東洋医学研究所 | 記事URL