活動内容

2016年10月25日 火曜日

(公社)全日本鍼灸学会第34回中部支部学術集会に参加しました

平成28年10月23日(日)、(公社)全日本鍼灸学会第34回中部支部学術集会が中和医療専門学校で開催されましたので、東洋医学研究所®、東洋医学研究所®グループの先生方で参加してきました。
今大会では東洋医学研究所®グループの3人の先生が臨床研究や基礎研究の成果を報告しました。
以下に紹介します。

中和医療専門学校(大会会場)



一般口演

睡眠に対する鍼治療の検討
-OSA 睡眠調査票 MA 版による自覚的な睡眠の質の評価-
東洋医学研究所®グループ二葉鍼灸院
院長 山田 篤 先生
口演中の山田 篤先生
 
睡眠に対する鍼治療の検討 -睡眠中の自律神経活動の評価-
東洋医学研究所®グループ二葉鍼灸療院
スタッフ 各務 壽紀 先生
口演中の各務 壽紀先生


末梢性顔面神経麻痺に対する鍼治療の 1 症例
-発症後約 3 年半経過した後に鍼治療を開始したベル麻痺の症例-
東洋医学研究所®グループ井島鍼灸院
スタッフ 西田 修 先生


口演中の西田 修先生
 


一般口演で質問をする東洋医学研究所®グループ
二葉鍼灸療院院長の田中良和先生


一般口演で質問をする東洋医学研究所®グループ
井島鍼灸院院長の井島晴彦先生

会場風景

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2016年10月 6日 木曜日

(公社)生体制御学会第282回定例講習会に参加してきました

平成28年10月2日(日)(公社)生体制御学会第282回定例講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加してきました。
(公社)生体制御学会第282回定例講習会
(愛知県鍼灸生涯研修会)


9:30~10:20 循環器疾患の基礎・臨床、診断と治療
「血管機能検査について3」
(公社)生体制御学会研究部循環器疾患班副班長 
加納 俊弘 先生

今回は「血管機能の検査について3」と題し、血管機能検査の特徴、役割についてスライドを用いて詳細に説明していただきました。また、検査を理解する上で血管の狭窄、伸展の影響について分かりやすく説明していただきました。そして改めて鍼治療前後の血圧測定の重要性と、高血圧と糖尿病を併発していた症例について、臨床経験をもとに話していただきました。


10:30~12:00 
睡眠の基礎と臨床 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
「睡眠の臨床2 加眠症」  
独立行政法人国立名古屋医療センター神経内科
岡田  久 先生

今日は睡眠について話していただきました。
「睡眠には段階があり、覚醒、ノンレム睡眠段階1~4、レム睡眠があります。覚醒時はβ波、閉眼時はα波、入眠時段階1はα波が減り、θ波が混入。段階2は自覚的に眠りに入った状態。段階3はδ波20~50%、段階4はδ波が50%以上、REMは低振幅脳波と時々の急速眼球運動の状態です。
睡眠段階は年齢を重ねるごとに深い眠りの時間が短くなり、浅い睡眠が多くなります。病気との判断は難しいところですが、高齢者が睡眠の質と量が悪くなるのはある程度は生理的なものであることを念頭に置く必要があります。
睡眠センター外来対象疾患で、日中過眠を主訴とする患者さんの病気は、睡眠時無呼吸症候群、ナルコレプシー(特発性過眠症)、レストレスレッグス症候群、レム睡眠行動障害、概日リズム睡眠障害などがあります。
睡眠時無呼吸症候群では、夜間突然死が2.61倍、高血圧1.34倍、脳梗塞3.3倍となります。睡眠と癌の関係は、東北大学が2万2千人を対象に前立腺癌発症率を研究し、長く寝る方が発症の確率が低くなることを報告しています。
ナルコレプシーは、日中の眠気や居眠りを基本症状とし、米国に比べて日本で多く600人に1人と言われています。性差はなく、10歳代前半に発症のピークが存在します。
1999年にナルコレプシーとオレキシン欠損の関連が示唆されました。オレキシンは1998年に発見された神経ペプチドで、摂食行動、自律神経系、内分泌、報酬系など機能が多岐にわたります。」と話していただきました。


13:00~13:50  
神経科学の基礎6  (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
「脳神経の解剖と整理」
愛知医科大学医学部生理学講座教授
岩瀬  敏 先生

今日は脳神経の基礎について話していただきました。
「神経には中枢神経と、末梢神経があります。末梢神経は脳と脊髄からでる神経をいいます。脊骨はS字になっているのが重要で、ストレートネックなどは肩こりの原因になります。
脳神経は12あり、第Ⅰ脳神経は嗅神経で、嗅覚を司ります。人の安全に重要で、味覚と比べると範囲が広く、犬などはするどい嗅覚で色々なものを察知します。
第Ⅱ脳神経は視神経で、人の情報の90%を占める大切な神経です。第Ⅲ脳神経は動眼神経で、眼球運動を司ります。第Ⅳ脳神経は滑車神経で、眼球運動の中の上斜筋を司ります。第Ⅴ脳神経は三叉神経で、三叉神経は3本あり、Ⅴ1は眼神経、Ⅴ2は上顎神経、Ⅴ3は下顎神経になります。第Ⅵ脳神経は外転神経で、眼球運動の外直筋を司ります。第Ⅶ脳神経は顔面神経で、表情筋を支配しています。味覚も一部司ります。第Ⅷ脳神経は内耳神経で、聴覚を司る蝸牛神経と、平衡感覚を司る前庭神経があります。第Ⅸ脳神経は舌咽神経で、物を飲み込む神経です。舌咽神経は嚥下反射を支配、上咽頭の感覚を中枢に伝える、頸動脈からの血圧情報を中枢に伝える、舌の後ろ3分の1の味覚を司ります。第Ⅹ脳神経は迷走神経で、のどの知覚、運動、頚胸腹部の臓器を支配しています。第Ⅺ脳神経は副神経で、僧帽筋や胸鎖乳突筋の筋肉の運動を支配しています。第Ⅻ脳神経は舌下神経で、舌の運動を支配しています。舌下神経の神経麻痺は麻痺側に舌が寄るのが特徴です。」と12脳神経について詳しく話していただきました。




14:00~14:50 婦人科疾患に対する症例報告及び症例検討
「月経困難症に対する鍼灸治療について」
三陰三陽塾鍼和会 相談役
林 﨨一 先生

今回は「月経困難症に対する鍼灸治療について」と題して、一般的な婦人科疾患の捉え方と、月経不順を主訴とした症例について、東洋医学的な視点から臨床の経験も踏まえて話していただきました。


15:00~16:00 鍼灸学校学生向け企画 婦人科疾患の基礎と臨床
「各論2 子宮・卵巣と鍼灸治療」
明生鍼灸院副院長
(公社)生体制御学会会員  
木津 正義 先生

今日は子宮と卵巣の環境について話していただきました。
「精子は日々作られる製造工場ですが、卵子は貯蔵庫になります。鍼灸の臨床では、鍼灸治療で卵子は若返りますか。と聞かれることがあるのでこのことは重要で、若返ることはありません。しかし、骨盤内環境を整えることで妊娠という良い結果を得られる可能性は高まることは言えます。
子宮は妊娠前2mmlから出産直前には5000mmlの容量に大きくなり、人体で一番大きさの変わる臓器です。卵巣は高齢になるほど機能が落ちて、タイムリミットがありますが、子宮は60歳でも機能し、60歳でも代理出産ができます。実際に代理出産の11人中10人は実母が行っていたという諏訪マタニティクリニックの実例があります。
反復流産と正常に出産できた人では、子宮内膜の機能が違い、異常のある受精卵を子宮内膜においた時、正常に出産できた人は取り込まないのに対して、反復流産の人は取り込む動きをします。」ということを、動画を用いて丁寧に話していただきました。


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2016年9月 1日 木曜日

第34回公益社団法人生体制御学会学術集会に参加しました

平成28年8月28日(日)に名古屋市立大学で行われた第34回公益社団法人生体制御学会学術集会に東洋医学研究所®グループの先生方が参加しましたので報告します。

日時:平成28年8月28日(日) 9:00~16:40
場所:名古屋市立大学医学部総合情報センター川澄分館さくら講堂( 図書館3階)

  
会場風景
 

受付風景

〔開 会 式〕9:00~9:25

学術集会長挨拶
愛知医科大学医学部生理学講座教授
第34回公益社団法人生体制御学会 学術集会長 岩瀬 敏 先生

第34回公益社団法人 生体制御学会学術集会の開催にあたり、
学術集会長として挨拶をされる岩瀬 敏 先生

来賓の先生方

(公社)生体制御学会の役員の先生方
東洋医学研究所®所長の黒野保三先生   (前列右端)
副所長の石神龍代先生   (前列左端)


〔一般口演〕9:30~10:30

睡眠に対する鍼治療の検討
-自覚的な睡眠の質の評価-
東洋医学研究所®グループ二葉鍼灸院  山田 篤 先生

黒野式全身調整基本穴と非経穴への筋膜上圧刺激による鍼刺激をOSA睡眠調査票を指標として比較したところ、睡眠の質の改善が黒野式全身調整基本穴への鍼刺激で得られたことを報告する東洋医学研究所®グループ二葉鍼灸院院長の山田篤先生。

睡眠に対する鍼治療の検討
-心拍変動解析による睡眠中の自律神経活動の評価-
東洋医学研究所®グループ二葉鍼灸療院  各務 壽紀 先生

心拍変動解析を用いて、睡眠の自律神経活動に与える影響について、黒野式全身調整基本穴と非経穴への筋膜上圧刺激による鍼刺激とを比較して報告する東洋医学研究所®グループ二葉鍼灸療院スタッフの各務壽紀先生。



座長を務める東洋医学研究所®グループ福田鍼灸院の福田裕康先生(左)
東洋医学研究所®グループ二葉はり治療院の甲田久士先生(右)




〔教育講演〕14:10~15:10 市民公開講座((公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座 )

市民公開講座の出席者に挨拶をされる大村秀章愛知県知事



「なぜ『長引く痛み』がおこるのか?」
講師:愛知医科大学学際的痛みセンター 教授 牛田 享宏 先生
司会:公益社団法人生体制御学会会長 
第34回公益社団法人生体制御学会 実行委員長 皆川 宗徳先生


ケガや手術などによる組織が傷ついて発生する急性痛と画像診断や所見では治癒していても痛みが長引く慢性痛の違いについて講演中の牛田享宏先生。


司会を務める東洋医学研究所®グループ二葉鍼灸療院院長の皆川宗徳先生



〔特別講演〕15:20~16:20 市民公開講座((公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座 )
「脳を活性化し認知症を予防しよう」 
講師:元名古屋市立大学長
NPO法人健康な脳づくり 理事長 西野 仁雄先生
司会:愛知医科大学医学部生理学講座教授
第34回公益社団法人生体制御学会 学術集会長 岩瀬 敏 先生
  
 

 
人は高齢になるほど様々な疾病に見舞われることが多くなり、その最たる認知症は近い将来、国民の1割に達すると推計されている。脳の運動野の大部分を手・足・口の機能で占めていることが分かっており、認知症の予防としては、よく歩き、よく手指を使い、よく食べ、人と話すこと、感謝の気持ちを持つことが重要であると講演中の西野仁雄先生。

司会を務める岩瀬 敏先生


〔閉 会 式〕16:20~16:40

学術集会長挨拶
愛知医科大学医学部生理学講座教授
第34回公益社団法人生体制御学会 学術集会長 岩瀬 敏 先生

今回の学術集会の開催にあたり、種々ご指導頂いた学術集会顧問の黒野保三名誉会長をはじめ、ご来賓の先生方、ご講演・ご発表頂いた先生方、実行委員の先生方や参加された会員への御礼の挨拶をされる岩瀬敏先生。


来賓の先生方と学術集会実行委員の先生方との記念写真
東洋医学研究所®グループの先生方は全員実行委員として協力しました。


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2016年7月 7日 木曜日

生体制御学会第281回定例講習会に参加してきました

平成28年7月3日(日)(公社)生体制御学会第281回定例講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加してきました。

(公社)生体制御学会第281回定例講習会
(愛知県鍼灸生涯研修会)

9:30~10:20 睡眠の基礎と臨床 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
「睡眠の臨床1 不眠症」  
独立行政法人国立名古屋医療センター神経内科

岡田  久 先生
今回は、不眠症について教えて頂きました。
「不眠とは、毎晩の睡眠の長短に関わらず、患者自身が睡眠に対する不安感を訴え、身体的・社会的に支障がある状態をいいます。一般診療では、まず、快眠であるか、快食であるか、快便であるかを聞くほど睡眠とは大切なものです。黄帝内経では、聖人は既病は治せず、未病を治すとあるように、不眠においても病気になる前に治療することが大切になります。
睡眠時無呼吸症候群では、夜間突然死が2.61倍、高血圧1.34倍、脳梗塞3.3倍となります。睡眠と癌の関係は、東北大学が2万2千人を対象に前立腺癌発症率を研究し、長く眠れる方が発症の確率が低くなることを報告しています。
不眠の治療では、薬に至る前提として、睡眠衛生指導や認知行動療法が重要になります。睡眠衛生指導とは、良い睡眠をとるためには何をすればいいか、になります。概日リズムでのアプローチは、寝る時間、起きる時間を一定にする、昼間に明るい光をあびる、運動の習慣をつけるなどです。寝室では、寝室を暗く、静かにする、適度な温湿度にする、テレビ、パソコン、スマホなどの携帯を置かないことが重要です。寝る前の行動では、リラックスをする、お風呂に入る、飲み物をとりすぎない、心配事があれば、書いておき、考えないようにすることが重要です。寝た後の行動は、途中で起きても無理に寝ようと努力しない、時計を見ない、朝になったら寝床を離れることが重要で、これらを患者さんに合わせて的確な指導をすることが重要となります。」というお話をいただきました。


10:30~12:00 神経科学の基礎6  (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
「自律神経機能について」
愛知医科大学医学部生理学講座教授
岩瀬  敏 先生

今回は、自律神経の基礎について教えて頂きました。
「自律神経とは自らを律する神経で、意識には昇らずに働く神経です。1732年にウィンスローがはじめて提唱し、1900年頃にJ.N.ラングレーによって自律神経の概念が確立されました。1850年頃には実験生理学の祖であるクロード・ベルナールがホメオスタシスを提唱しています。1950年頃にウルフによってプロスタグランジン、ノルアドレナリンが発見されました。
自律神経は交感神経と副交感神経の2つあり、交感神経は闘争か逃走のときに働く神経です。副交感神経はくう・寝る・休む、つまり休憩や回復に働く神経になります。副交感神経の中に迷走神経と仙髄神経があり、副交感神経活動の75%が迷走神経になります。迷走神経の支配領域は硬膜、耳介、上咽頭、肺、心臓、腎臓、胃、小腸の横行結腸の脾曲までを支配し、残りの小腸の横行結腸の脾曲より遠位の結腸、直腸、腎臓、膀胱、前立腺、生殖器は仙髄系が支配しています。
カテコールアミンの受容体はαとβがあり、αは末梢血管に多く、α1は血管収縮、α2は弛緩に働きます。βはβ1が心臓に多く、β2が他の臓器に多く、β3はここ20年に見つかったもので褐色脂肪に多いという特徴があります。」というお話をいただきました。


 

13:00~13:50  循環器疾患の基礎・臨床、診断と治療
「血管機能検査について2」
(公社)生体制御学会研究部循環器疾患班副班長 
加納 俊弘 先生

今回は、前回の復習として血管の構造や動脈硬化の種類やリスク因子、血管のつまりの原因となる不安定プラークについて、また冠攣縮や虚血性心疾患、脳梗塞など病態についてスライドを用いて詳細な報告がありました。また、心筋梗塞の既往があり、内膜剥離術(CEA)に至った症例について、臨床経験をもとに教えていただきました。

 

14:00~14:50 婦人科疾患に対する症例報告及び症例検討
経絡治療学会東海支部支部長  
加賀 敏朗 先生

今回は「婦人科疾患に対する症例報告及び症例報告」と題して、経絡治療の基礎と、不妊症の症例について東洋医学的な視点から臨床の経験を踏まえてスライドを用いて詳細な報告がありました。



15:10~16:00 鍼灸学校学生向け企画 婦人科疾患の基礎と臨床
「各論1 婦人科の基礎」
明生鍼灸院副院長
(公社)生体制御学会会員  
木津 正義 先生

今回は「妊娠について」と「排卵について」教えていただきました。
「妊娠するためには、必要なことやものはたくさんあります。有効な多数の精子、卵巣の中で卵胞が育つこと、卵胞から卵子が出て黄体ホルモンが出ること、卵管内で受精が始まること、運ばれた胚が子宮内で着床すること、といった様々なことが重なることで妊娠ができます。どこかでトラブルが起きたら妊娠はできません。卵巣は卵子の貯蔵庫。精巣は精子の製造工場であり、精巣はどんどん新しい精子を作り出すのに対し、卵巣は卵子を貯蔵して排卵していきます。
つまり高齢になると、貯蔵している卵胞の数が減っていき排卵できなくなります。これが高齢になって不妊率が上がる理由です。
また年齢が上がると、妊娠率が下がり、流産率が上がります。これは加齢により染色体の減数分裂の際に染色体のトラブルが起こり、通常よりも染色体の分裂が早く起こりバラバラになってしまいます。
しかし加齢による妊娠率は下がるが、体内の環境によって染色体の分裂の様子は変わりやすいとのことです。
つまり高齢による卵胞の減少に鍼治療は難しいかもしれないがが、染色体の異常などは鍼によって体内環境を変えることで、不妊症への治療になるかもしれません」というお話をいただきました。


 

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2016年6月 8日 水曜日

(公社)生体制御学会第280回定例講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加してきました

平成28年6月5日(日)(公社)生体制御学会第280回定例講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加してきました。

(公社)生体制御学会第280回定例講習会
(愛知県鍼灸生涯研修会)

9:45~9:55

第21回愛知県鍼灸生涯研修会開講式と、第20回(平成27年度)愛知県鍼灸生涯研修会における(公財)東洋療法研修試験財団発行の生涯研修終了証書の授与が行われました。

ご挨拶をされる(公社)生体制御学会会長の皆川宗徳先生
 

代表で生涯研修終了証書を授与される狩野義広先生


10:00~10:50 痛みの基礎 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
「陰部神経をターゲットとした鍼治療の効果」         
名古屋医健スポーツ専門学校鍼灸科学科長
(公社)生体制御学会理事
杉本 佳史 先生

今回は、陰部神経をターゲットとした鍼治療の効果と題してお話しをいただきました。
「陰部神経とは仙骨神経叢から起こり、梨状筋と尾骨筋の間を通り、大坐骨孔から骨盤外に出る神経で、下直腸神経、会陰神経、陰茎背神経に分かれます。下直腸神経は、外肛門括約筋の運動と、肛門周囲の皮膚の知覚を司ります。会陰神経は、外肛門括約筋、肛門挙筋などの運動、会陰部、尿道、女性の外尿道口、膣の知覚を司ります。陰茎背神経は、外尿道括約筋の運動を司ります。
陰部神経刺鍼に関連した研究として、北小路らは1989年に解剖学的に陰部神経刺鍼点はどの場所かを研究をして、上後腸骨棘と仙骨結節の間で上方より50~60%の領域であることを報告しています。
その後、井上らは腰部脊柱管狭窄症による間欠跛行に対して陰部神経鍼通電をしたところ、4例全例において歩行距離の延長が確認されたことを報告しています。
また、我々は慢性骨盤痛症候群による会陰部不快感に対して陰部神経鍼通電を用いたところ、会陰部不快感に対して有効な治療法であることを報告しました。慢性骨盤痛症候群とは、前立腺炎の新たな疾患概念として米国国立衛生研究所が提唱したものです。この慢性骨盤痛症候群に陰部神経鍼通電を行うことで不快感、VASの軽減が認められました。
このように研究を行って、裏付けのある鍼灸治療をすることが大切になります。」というお話をいただきました。


11:00~12:00 睡眠の基礎と臨床  
「睡眠の基礎」
独立行政法人国立名古屋医療センター神経内科
岡田  久 先生

今回は睡眠の基礎と臨床について教えていただきました。
「睡眠は体の休息と同時に脳の休息も重要になります。睡眠は眼球が急速に動くレム睡眠と、眼球がほとんど動かないノンレム睡眠に分けることができます。成人の睡眠は1日の約4~3分の1を占め、睡眠中の生体反応を理解することは様々な病気を理解することにつながります。
睡眠研究の歴史として、1926年に脳波の記録をはじめて行いました。1955年にレム睡眠の発見、1976年に睡眠時無呼吸症候群の提唱、1986年にレム睡眠行動異常症の提唱があります。
睡眠段階として、覚醒時の開眼時はβ波、閉眼時はα波になります。ノンレム睡眠は4段階に分かれており、段階1になると、閉眼時のα波は減り、θ波が混入します。段階2では自覚的に眠りに入った状態であり、睡眠紡錘波があらわれます。段階3に入ると徐波睡眠となり、δ波が20%~50%未満、段階4はδ波が50%以上になります。
レム睡眠になると、低振幅脳波と時々の急速眼球運動、抗重力筋の緊張の消失がみられます。
眠るときは平均8分で眠りにつき、正常睡眠に関係する因子は、年齢、性別、個体差、環境があります。よく高齢の方が眠れなくなったと言う方がいますが、年齢を重ねると、夜中の覚醒が多くなり、深い睡眠が少なくなるのが正常で、正常の睡眠なのか、不眠症なのか、他に病気が潜んでいる結果なのかを見極めることが重要になります。
睡眠関連の病気として、不眠症、睡眠呼吸異常症、過眠症、概日リズム異常症、睡眠随伴症、睡眠関連運動異常症などがあるので、問診、各種評価、検査を行って診断、治療を行います。」というお話をいただきました。


 

13:00~13:50  循環器疾患の基礎・臨床、診断と治療
「血管機能検査について」
(公社)生体制御学会副会長
(公社)生体制御学会研究部循環器疾患班班長
服部 輝男 先生
(公社)生体制御学会研究部循環器疾患班副班長 
加納 俊弘 先生

今回は「血管機能の非侵襲的機能検査について」と題して、服部先生に臨床での循環器事故の回避についてや、循環器疾患の発見・予防及び経過観察などの循環器疾患に対する知識の重要性について臨床経験をもとに教えていただきました。
また加納先生から血管の種類とその構造、血圧による血管径の伸展について、また血管内皮細胞とその中心物質である一酸化窒素の働きや、一酸化窒素低下による動脈硬化症の説明をスライドを用いて詳細に教えていただきました。


 



14:00~14:50 婦人科疾患に対する症例報告及び症例検討
明生鍼灸院副院長
(公社)生体制御学会会員  
木津 正義 先生

今回は、明生鍼灸院での鍼治療方法や治療部位、手技や鍼の深度についてと、採卵に向けた治療として陰部神経鍼通電療法の動画も交えて詳細な報告がありました。
また、症例検討として30代後半の3名の不妊症の方が鍼治療により子宮と卵巣の機能が改善し、内2名が妊娠・出産に至った症例についてスライドを用いて報告がありました。



15:10~16:00 鍼灸学校学生向け企画 婦人科疾患の基礎と臨床
「総論 専門性の必要性」
明生鍼灸院副院長
(公社)生体制御学会会員  
木津 正義 先生

今回は専門性の大切さについて教えていただきました。
「私が鍼灸の道を目指したのは母の影響でした。大学卒業後、母が他界し、その時になって親孝行ができなかった後悔がありました。そして、今後はどうしたいのかを深く考えたとき、世の中に恩返しがしたいと思いました。しかし、私には自信と覚悟がありませんでした。明治国際医療大学の矢野忠先生に現在働いている明生鍼灸院を教えていただき、専門性の重要性を知りました。
婦人科疾患という専門性を持つことで次第に自信を持つことができました。また、患者さんへの説明の説得力が出てきて、安心感をもっていただくことで治療効果が高まるように思います。
そして、専門性をもって深く学んだことを学会で発表することが重要です。長年学会発表することで病院の医師とも信頼関係を築くことができ、病院と連携しやすくなります。また、その時に(公社)全日本鍼灸学会の認定鍼灸師であれば、より信頼関係が高まることを実感しています。
すべては患者さんのために、これからも専門性をもって鍼灸治療をしていきたいと思っています。」というお話をいただきました。




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