• 膨大な臨床鍼灸の研究実績
  • 91.9%の効果を実証
  • 早い・短い痛くない治療

研究業績

2012年8月17日 金曜日

超音波と鍼の併用治療・・・超音波を使用することの意義は?

東洋医学研究所ョでは鍼治療と超音波治療の併用による鎮痛作用の有効性を研究し、その結果を定量的に見出す目的で東洋医学研究所に来院した1649名に医師の診断結果後、治療を施しました。 超音波(US)治療器は伊藤超短波社製US3型発振器を用い、以下の判定基準に従い各疾患に対する効果を判定しました。

1)判定基準
①併用治療は1クールを7回としました。効果は1回の治療で現れる場合が多くみられました。
②1クールまたは2クールごとに医師の診察を受けさせました。
以上を基準にし、著効・有効・比較的有効・やや有効・無効の5つに分類しました。

著効(+++)
1~7回の治療で訴えの大部分が消失し、14回以内の治療で完全に治癒したもの

有効(++)
14回以内の治療で訴えの大部分が消失し、21回以内の治療で
全治したもの

比較的有効(+)
治療により症状は軽減するが治療を中止すれば、またもとに戻り
やすいもの、および症状の範囲は縮小するが一部に症状が残るもの

やや有効(±)
症状が僅かに軽減するもの

無効(-)
21回以上の治療で治療前と何ら変化のないもの

症病名 +++ ++ + ± - 有効率(%)
坐骨神経痛 28 2 5 3 5 43 88.4
肋間神経痛 14 2 2 0 3 21 85.7
上腕神経痛 20 6 1 2 3 32 90.6
三叉神経痛 9 3 0 1 2 15 86.7
リウマチ性疼痛 30 6 1 5 5 47 89.4
腰痛症 23 15 8 10 8 271 97.0
背痛症 74 13 5 14 16 122 86.9
頭痛症 9 1 0 5 1 16 93.8
頸肩腕症候群 175 17 10 10 11 223 95.1
肩関節周囲炎 55 24 20 13 2 114 98.2
その他の関節炎 69 18 7 9 16 119 86.6
落枕 97 7 5 8 4 121 96.7
肩凝り症 66 7 3 4 6 86 93.0
むち打ち症 49 16 10 16 15 106 85.8
自律神経失調症 59 26 8 14 18 125 85.6
胃腸疾患 124 18 13 15 18 188 90.4
1108 181 98 129 133 1649 91.9



以上のように東洋医学研究所において取り扱った併用治療患者中より、局所療法に適した疼痛を主とする患者、神経系疾患111例、リウマチ性疼痛・腰痛症・頭痛症456例、頸肩腕症候群・肩関節周囲炎・その他の関節炎・落枕577例、肩凝り症・むち打ち症192例、生体制御療法を元に治療した機能的疾患による患者、自律神経失調症・胃腸疾患313例について併用治療効果を検討した結果、それぞれ高い有効率が確認されました。
 
超音波療法はドイツその他の欧米において多数の報告がありますが、本邦においてはまだ少なく、ましてや鍼治療との併用治療については初めてであります。超音波治療のみでの治療効果の成績はローマ学会(1949)において73.9%、有賀が行った成績(1966)は85.2%であり、鍼治療と併用治療することの有用性が示唆されます。
これらの研究に基づいて東洋医学研究所では、疼痛疾患に限らず鍼治療効果を高める手段として、臨床に応用しています。
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2012年8月12日 日曜日

生体制御療法としての黒野式全身調整基本穴・・・使用経穴は如何にして決められたか?

昭和31年から昭和43年までの13年間に、東洋医学研究所®に来院した患者中、近代医学の診断結果を得た、内科領域で同一主訴を5例以上有する患者2083名を対象としました。
最初の患者に対する選穴は、経験的に得た経穴を適宜選穴しました。次に患者の申告で主訴が改善された経穴を、前患者と同じ主訴を有する次の患者から使用し、随時同じパターンによりオーバーラップさせて、使用頻度率と有効性を調査しました。
 
結果として、東洋医学研究所®における内科領域(不定愁訴症候群、消化器疾患、呼吸器疾患、循環器疾患、代謝疾患、泌尿器疾患)における患者の自他覚所見に対して、いかなる経穴を使用していたかという調査検討を行ったところ、生体制御療法としての一つのパターンが確認されました。すなわち、使用してきた経穴の中で、明らかに常用穴および各症状に対する効果穴と思われる経穴が認められました。
 
肺兪 ・厥陰兪は共に1474例、使用頻度有効率は70.8%でありました。天柱・風池・大杼・肩井は1386例、使用頻度有効率は66.5%でありました。したがって、40%以上の使用頻度と症状改善の有効率があった中カン・気海・期門・天枢・天柱・風池・大杼・肩井・肺兪・厥陰兪・脾兪・腎兪・大腸兪の13穴を生体制御療法としての黒野式全身調整基本穴と定め、その個々の経穴に対し、治療することを定めました。
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2012年7月20日 金曜日

東洋医学研究所®における生体制御療法の考え方とは?

生体制御療法は「未だ病まざる病を医す」の健康管理と、統合的制御系による恒常性維持機構、生体防御機構および自然治癒機構の活性化を目的として考案された療法であります。

近年、生命体が持つ高次複雑系、すなわち発生・分化・生殖・死までも統御する遺伝子ネットワークや、脳・神経システム等を総合的に調整する生体の統合的制御系が明らかにされてきました。

このことによって、鍼灸医学における二元論的概念による陰陽・虚実・気血等に歪みが生じた時、鍼灸治療によって再生・修復して生体のバランスシステムの調整をする自己統御系の活性化が行われるという考え方と、近代医学でいう恒常性維持機構の調節および生体防御機構、自然治癒機構の研究との関連性が大きくクローズアップされるものと考えられます。

前述したように鍼灸診療は、「未だ病まざる病を医す」、すなわち
「未病治」「自然治癒力」の活性化により、生体の恒常性を保たせることができるといわれてきたことは周知のとおりであります。
東洋医学研究所®における研究においても鍼治療によりマウスの膵外分泌細胞の結晶構造の再生現象が認められたり、人体免疫系に及ぼす鍼治療の基礎研究において貪食細胞とリンパ球の接触行動、及びリンパ球の増殖や活性化が確認されています。
したがって、東洋医学研究所®では鍼灸治療により、統合的制御機構の活性化及び、生体の再生・修復能が活性化されることを生体制御療法の基本理念としております。
その結果は文献に詳しく記載されております。
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