糖尿病通信

2018年6月 1日 金曜日

糖尿病通信37 最終回 良好な血糖コントロールに鍼治療を

いよいよ糖尿病通信は最終回です。
これまで糖尿病では、特に良好な血糖コントロールが大事だということをお伝えしてきました。
そこで今回は、「鍼治療は良好な血糖コントロールを提供できるのか?」についてです。

〇糖尿病キャンペーン集計結果
東洋医学研究所Ⓡ及び東洋医学研究所Ⓡグループでは、糖尿病に対して鍼治療が有効であるかどうかを検討するため、平成27年4月から3年間、モニター条件を満たした15名の方(男:8名 女:7名 年齢: 61.4±9.65歳 BMI:21.7±3.03 平均±標準偏差)に対して、週2回の鍼治療を半年行い、初診時直近と約6ヵ月後のHbA1cを比較しました。


結果はグラフの通りで、HbA1cは減少していました。

〇皆様の健康管理のために
今回の結果から、鍼治療は良好な血糖コントロールを提供できることが示唆されました。
私達は鍼治療によって皆様により良い健康管理を提供しています。糖尿病で苦労されている方、血糖コントロールなどもう少し改善したい方、もちろん糖尿病以外でも苦労されている方、是非私達の鍼治療を受療して頂き、健康管理にお役立てください。

モニター条件
 ①糖尿病と診断された方、もしくは病院で血糖値が高いといわれた方
 ②週2回、6ヵ月以上継続して治療ができる方
 ③病院の血液検査などのデータの提供にご協力いただける方
(文責 山田篤)
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投稿者 東洋医学研究所 | 記事URL

2018年5月 1日 火曜日

糖尿病通信36 ゆっくりと 穏やかに

いよいよ糖尿病通信も最終回が迫ってまいりました。
ここまでの糖尿病通信を振り返りまして、糖尿病と上手に付き合うためのキーワードが「ゆっくりと 穏やかに」に集約されているのに気付きました。
そこで今回は、何を「ゆっくりと 穏やかに」した方がよいのかを見ていきましょう。

○血糖値の上昇をゆっくりと穏やかに
直近の糖尿病通信では持続血糖測定器を用いて、食べるものの違いによって血糖値の上昇具合は違うことを記載してきました。食後の急激な上昇下降は「血糖値スパイク」といわれ、糖尿病に移行しやすいこと、動脈硬化やアルツハイマー病を引き起こし易い事がわかってきています。そのため、食後の血糖値をゆっくりと穏やかに抑えることが大事です。
最近ではベジタブルファーストという言葉も聞こえてくるようになり、野菜から食べることが定着しつつあります。野菜→肉魚→炭水化物(米やパンなど)をゆっくりと食べることが大事です。

〇食後の運動もゆっくりと穏やかに
また、食後の運動も大事です。運動をすると糖を取り込みますので血糖値は下がります。ではどんな運動が良いのでしょうか?筋トレは筋肉量が増すので糖の取り込む量が多くなりますが、食後には無理にする必要はありません。散歩などの穏やかな運動で十分です。以前、食後30分後に20分間、普通の速さで歩くときと牛歩並みの速さで歩くときを75g糖負荷試験を用いて血糖値の下降具合を調べたところ、あまり差はなく血糖値は下降していました。食後の会議では立ってちょこちょこと足を動かしながらでも効果はあるということですので、食後の運動もゆっくりと穏やかに、で十分効果があります。
  
○穏やかに生きたい
過度なストレスも血糖値を上昇させます。ストレスが溜まると睡眠に影響を与えます。睡眠不足が続くと血糖値スパイクを引き起こし、血糖コントロールが乱れることがわかっています。睡眠を司る脳からメラトニンというホルモンが分泌されていますが、インスリン分泌にも関わっています。睡眠不足になるとメラトニン分泌量が減り、インスリン分泌も減るため、血糖値が上がりやすくなります。ぐっすりと寝て、ゆっくりとご飯を食べ、散歩などの運動をし、ストレスを溜めずに穏やかに生きる。現代社会では難しいかもしれませんが、心がけることはできます。
是非、心に留めて健康で穏やかに生きたいものです。           

(文責 山田篤)
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投稿者 東洋医学研究所 | 記事URL

2018年4月 1日 日曜日

糖尿病通信35 血糖トレンド(変動)

糖尿病通信30から5回、持続血糖測定器で私自身興味あることを色々試しまして、血糖値の上昇が野菜や運動では?糖類オフでは?カロリーゼロでは?炭水化物vs脂質では?鍼治療では?というお話をしました。今回はそのまとめ、感想です。

○血糖トレンド
血糖値は常に変動しています。食後に高くなったり、運動や薬で下がったり・・・・。この変動をできるだけ小さく抑えるのがポイントで、合併症などの発症を起き難くします。
これまでの検査では、自己血糖測定のように、ある一時点のみ、もしくはHbA1cのようなある期間の平均しかわかりませんでした。
しかし、持続血糖測定器を使用すれば、ある程度連続して血糖値を把握することができます。これを、血糖トレンド(変動)をみる、といいます。
  
○血糖トレンドをみよう!
血糖値を点ではなく曲線でみる利点は何でしょう?それは、トレンドの情報を利用することで血糖変動に対してより適切に対処できること、また、普段ではわからない血糖変動を把握することができることです。例えば、低血糖時でも、曲線を見ればこれからまだ下がるのか、それとも上昇している途中なのかなど把握できます。HbA1cが良好な数値を示していても、血糖スパイクによる乱高下や、睡眠中の低血糖などの可能性を見つけることができます。これらの情報により、その時々や、隠れていた原因に対して適切に対処できます。

○自分の血糖トレンドを把握しよう! 
私が持続血糖測定器を使用した感想です。まず常に血糖値のことが気になります。飲食、運動、起床など何か行動したときには特にまめに把握していました。リアルタイムで血糖値がわかるのも利点の一つで、どんな行動をしたら血糖値が変化するのかを知るのは楽しみでした。
もう一つ実感したのは抑止力です。1週間分の結果を見たところ、私自身の糖代謝があまり良くないことに気づきました。糖代謝が良くないとどうなるのかはこの通信でも毎回書いてきただけに怖くなり、これまでのデータを参考にして特に気を付けたところ、乱高下するようなことは少なくなりました。
自分自身の血糖トレンドを把握することは、生活習慣を見直し健康管理に繋がります。持続血糖測定器を使用できる機会があれば是非ご自身の血糖トレンドを実感し役立てて下さい。
         
(文責 山田篤)
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投稿者 東洋医学研究所 | 記事URL

2018年3月 1日 木曜日

糖尿病通信34 高くなった血糖値は鍼治療で抑えられるか?

○前回までのあらすじ       
持続血糖測定器で私自身興味あることを色々試しまして、血糖値の上昇が野菜や運動では?糖類オフでは?カロリーゼロでは?炭水化物vs脂質では?というお話をしました。
今回はその5、高くした血糖の状態時に鍼刺激を施すとどうなるのか?鍼刺激の急性効果です。

○75gブドウ糖負荷試験
糖尿病の診断をするための検査に75gブドウ糖負荷試験があります。
検査前日の夜9時からお茶や水以外の断食を行い、検査当日の9時から試験が始まります。最初に75gブドウ糖入りの炭酸水を飲み、その後30分、1時間、2時間に血糖値を測定し、血糖値の上昇や下降の状態により糖尿病かどうかを確認します。
今回はこの75gブドウ糖負荷試験を利用しました。コントロールとして75gブドウ糖負荷試験を行い、その1週間後にもう一度75gブドウ糖負荷試験を行いました。この時は、負荷後30分で血糖値を確認した後に、普段臨床で使用している黒野式全身調整基本穴(腹部、頸肩背部、腰部の経穴)に鍼治療を行いました。また、ブドウ糖負荷試験の両日とも前日の夜の食事や睡眠時間はなるべく同じようにして過ごしました。
  
○鍼刺激の急性効果
今回の結果はグラフの通りです。


コントロールは30分後も血糖値は上昇していますが、鍼治療を施すと30分以降の上昇が抑えられていることから、高くなった血糖値を抑えられるいう鍼治療の急性効果を確認できました。
日々の臨床や過去の症例集積、只今実施中の糖尿病キャンペーンの報告においても良好な血糖コントロールを得られることを経験しており、鍼治療の急性効果が理由の一つと考えられます。
ただ、今回は私個人の結果ですので、他の方に効果はあるかどうかは例数を増やして検討する必要があります。また、鍼治療を定期的に施すことで血糖コントロールが良好になるかどうかは、糖尿病キャンペーンをまとめることで確認していきたいと思います。
 
      
(文責 山田篤)
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2018年2月 1日 木曜日

糖尿病通信33 血糖値を上げるのは?

○前回までのあらすじ
持続血糖測定器で私自身興味あることを色々試しまして、血糖値の上昇が野菜や運動では?糖類オフでは?カロリーゼロでは?というお話をしました。今回はその4です。

○炭水化物vs脂質
今回比べてみたのは、「みたらし団子」1本と「アボカドサラダバーガー(以下野菜ハンバーガー)」です。一見、みたらし団子の方が量は少ないし、野菜が入っているとはいえ野菜ハンバーガーの方がカロリーは高いはずなので、野菜ハンバーガーの方が血糖値は高くなると思われるかもしれないですが、ここまで糖尿病通信を読んで頂いた方は、このようには思われないと信じています。
 
結果はグラフの通りです。
 

 
みたらし団子は米粉から作られる団子、砂糖と醤油がベースのみたらしのあんが材料で、ほとんど炭水化物です。血糖値を上昇させるのは炭水化物に含まれる糖質や糖類です。さらに糖の最小単位である単糖類や二糖類はグルコースの吸収が早いため急激に上昇させます。米粉は炭水化物ですが血糖値の上昇は早くて高く、砂糖も二糖類です。よって、1本とはいえ血糖値を急激に上昇させるには十分ということです。
一方、野菜ハンバーガーのカロリーは367kcal、炭水化物40g、脂質16.9g、食物繊維3.7gですが、みたらし団子と比べて上昇していません。これは、血糖値の上昇はカロリーではなく、糖類や糖質の量と、他に何を食べたのかによって決まります。純粋に糖類が多いほど、急激に血糖値が上昇し、急激に降下する傾向がありますが、野菜を食べれば食物繊維によって吸収速度が穏やかになりますし、脂質があれば、消化が遅くなりますので、血糖値の上昇も穏やかになると考えられます。

何度も書きますが、血糖値がどれだけ上昇するかは糖質や糖類の量や質で左右されます。血糖値の上昇を穏やかにさせるには、糖質や糖類の他に野菜や脂質、食べる順番が大事になります。
ただし、あくまで血糖値の話ですので、カロリーオーバーや栄養バランスには注意しましょう。
文責:山田篤
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