顔面神経麻痺通信

2018年10月 1日 月曜日

顔面神経麻痺通信4 ベル麻痺について

ベル麻痺は単純ヘルペス1型の再活性化が原因で起こることが多い末梢性顔面神経麻痺をさし、イギリスの有名な解剖学者であったSir Charles Bell(1774~1842)の記載により彼の名前が付けられるようになりました。
日本での全顔面神経麻痺の患者数は、年間約65,000人で、そのうちベル麻痺は約40,000 人と顔面神経麻痺の約60%を占めます。
人口10万人当たりの年間のベル麻痺発症例は、欧米では15~20例、あるいは20~30例などの報告がみられます。わが国では愛媛県における32例、あるいは山形県における25例などの報告があります。これらを参考にすると、欧米と日本、さらに日本の西部と北部で発症頻度に顕著な差異はないものと思われます。性差はなく、発症年齢は全ての年齢で発症しますが、50歳台にピークを持ち10歳以下は少ないです。ベル麻痺の発症数に季節性はありません。
ベル麻痺については良好な自然治癒が認められます。ベル麻痺の71%がまったく後遺症のない状態まで、また83%が満足な改善といえる状態まで自然回復します。自然経過での不全治癒は17%であり、高度な後遺症がみられるのは4%です。
ただ、臨床所見ではベル麻痺と鑑別が困難なZSH(無疱疹帯状疱疹)の存在が問題となります。ZSHは水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)によって生ずる顔面神経麻痺ですが、体表に疱疹が出ないため、ベル麻痺と臨床では診断されていると考えられます。
ZSH はBell麻痺と比較して、より難治性で後遺症を残しやすいので注意が必要です。


(文責 井島晴彦)

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2018年9月 1日 土曜日

顔面神経麻痺通信 3 発症メカニズム

ベル麻痺・ハント症候群の発症メカニズムは?
顔面神経は脳幹から発し、頭蓋骨の耳の部分(側頭骨)の中にある顔面神経管を通り、耳たぶの後ろから出て顔面に分布しています。顔面神経管は人体の中で最も狭く最も長い骨性神経管です。顔面神経には直角に曲がっているところがあり、膝神経節といいます。
ベル麻痺の多くは、疲れやストレスなどにより膝神経節で単純ヘルペス1型の再活性化が起こることが原因です。ハント症候群は、膝神経節で水痘帯状疱疹ウイルスの再活性化が起こることが原因です。ウイルスの再活性化で顔面神経炎を生じますが、膝神経節の部分は顔面神経管が直径約1mmと大変狭いために神経が腫脹すると圧迫されて障害が起き、顔面神経麻痺を発症すると考えられています。

顔面神経麻痺を公表されたMr.マリックさんの場合は、超魔術の演出が「超能力」のようなものに見られ、世間では本物の超能力と信じ込む人も多く、ある時期からいっせいに「インチキ」とバッシングされたことによるストレスで顔面神経麻痺を発症し、しばらくテレビ界から遠ざかったと報道されています。 


 
このように、強いストレスや、過労などによって上記のようなメカニズムで顔面神経麻痺を発症するケースが多いと考えられています。       
(文責 井島晴彦)

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2018年8月 1日 水曜日

顔面神経麻痺通信 2 顔面神経麻痺の原因は?

顔面神経麻痺の原因は?
顔面神経麻痺の主な原因について、その頻度は表のとおりです。これらの原因のなかで、日常診療で特に多くみられるものはベル麻痺とハント症候群であり、全体の約70%を占めています。

ベル麻痺は外傷や中耳炎などのように、顔面神経麻痺の明らかな病因が同定できない急性末梢性顔面神経麻痺です。特発性顔面神経麻痺ともいわれますが、過去には循環障害や自己免疫などいくつかの原因が指摘されてきました。現在ではウイルスの関与、特に膝神経節で再活性化した単純ヘルペス1型ウイルスがその主たる原因であると考えられています。
一方、ハント症候群は膝神経節における水痘帯状疱疹ウイルスの再活性化を原因とした顔面神経麻痺です。ハント症候群では、顔面神経麻痺に伴って、耳の穴や耳介周囲に帯状疱疹による水ぶくれができたり、強い耳の痛み、耳鳴、難聴、めまいなどが起こったりするのが特徴です。個々の症例では、これらの症状のいくつかが組み合わさって出現します。
疲れやストレスをためると病気を引き起こすことは、鍼灸院に来院される患者さんの話をお聞きすると強く感じます。その理由の一つが潜伏しているヘルペスウイルスの再活性化が関係している可能性があります。そして、そのヘルペスウイルスは、ベル麻痺やハント症候群に代表される末梢性顔面神経麻痺の主な原因ともなっています。このことから、東洋医学研究所Ⓡ所長の黒野保三先生が常々言われているように、疲れやストレスをためない生活習慣を身に付けることと、鍼治療によって病気を未然に予防することをお勧め致します。

                      
(文責 井島晴彦)

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2018年7月 1日 日曜日

顔面神経麻痺通信 1 顔面神経麻痺キャンペーンモニター募集中

顔面神経麻痺とは? 顔面神経麻痺は、急に顔の半分が動かなくなり、顔がゆがんだり、目や口が閉じられなくなったりする病気です。

顔面神経麻痺キャンペーンモニター募集中
顔面神経麻痺の症状でお困りですか?
顔面神経麻痺と真正面から向き合うなら方法があります。

◎モニター条件
①顔面神経麻痺を発症された方
②週2回、3か月以上もしくは症状が改善するまで継続して治療ができる方
※病院からの検査データ(Enog値、柳原法(40点法)、アブミ骨筋反射等)をお持ちの方はご提供下さい。

①②の条件にあてはまる方は東洋医学研究所Ⓡ及び東洋医学研究所Ⓡグループへお問い合わせください。

キャンペーン参加者は、各鍼灸院の通常の治療費の半額で鍼治療をお受け頂けます。
受付時間等は各鍼灸院によって異なりますのでお近くの通院しやすい鍼灸院をお選びください。
 
海外でも鍼治療が行われています

顔面神経麻痺を公表された芸能人には、ビートたけしさんや、松居一代さん、女優のアンジェリーナ・ジョリーさんなど多くの方がみえ鍼治療を受け症状が改善されました。
アンジェリーナ・ジョリーさんの場合は、ベル麻痺だと診断されていましたが、家族のことを第一に考えていたため長い間治療をしませんでした。その後、顔の片側が下垂する症状を鍼治療によって回復させたと『ヴァニティ・フェア』誌に話されています。
このように、海外でも顔面神経麻痺に対して鍼治療が行われていますが、日本においても、鍼灸院にはベル麻痺やハント症候群に代表される末梢性顔面神経麻痺の患者さんが多く来院されていて、鍼治療が効果的であることは、臨床の現場でたびたび経験されています。    

是非、この機会に鍼治療を受けられることをお勧め致します。

(文責 井島 晴彦)

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