糖尿病という病名は尿に糖が出ることからつきました。
血液中の
ブドウ糖(血糖)は、本来腎臓で吸収されて尿中には排泄されないのですが、血糖が高すぎると、腎臓の再吸収が間に合わなくて尿中にブドウ糖が排泄されてくるようになります。
糖尿病という病名はこの
尿糖が出ることからついたのです。
血糖が高い状態になりやすい人で、空腹時血糖値が
126mg/dl以上、または、食後(75gブドウ糖負荷試験では負荷後2時間)の血糖値が
200mg/dl以上ある場合に糖尿病と診断されます。
血糖がエネルギー源として利用されるためには、膵臓にある
ランゲルハンス島のなかのβ細胞から分泌されている
インスリンというホルモンの助けが必要です。
糖尿病は、このインスリンが必要量だけ分泌されなかったり、量は分泌されていてもその作用が弱かったりして、
インスリン不足の状態が慢性的につづく病気です。
糖尿病は、1型(インスリン依存型)糖尿病と、2型(インスリン非依存型)糖尿病に分けられます。
1型糖尿病は、膵臓にある
ランゲルハンス島のなかのβ細胞が破壊され、高度のインスリン欠乏に陥るタイプです。その原因は明らかではありませんが、免疫細胞が自己の
インスリン分泌細胞を攻撃して破壊すると考えられます。
2型糖尿病は、
鍼灸治療や
食事療法、
運動療法に
経口(内服)血糖降下剤の助けを借りることによって、病状をコントロールできる糖尿病です。
その原因としては、複数の遺伝的素因が複雑に関係していると推定されています。遺伝的素因として、肝臓や筋肉でインスリンが効きにくいこと(
インスリン抵抗性)や、インスリン分泌細胞が機能低下に陥りやすいこと(
インスリン分泌不全)などがあげられます。
糖尿病の症状には、尿が多く出る、のどが渇く、だるい、やせてくるなどがあります。
糖尿病は、軽いうちはほとんど自覚症状がありません。しかし、血糖の高い状態が続くと、
尿が多く出る、
のどが渇く、
だるい、
やせてくるなど、糖尿病の症状が出てきます。
さらに進行すると、糖質代謝だけでなく、脂肪やたん白質、水やミネラルの代謝に異常をきたし、血液が酸性にかたむいて(
ケトアシドーシス)、昏睡におちいることがあります。このような状態を
糖尿病性昏睡といいます。
糖尿病で最も恐いのは、合併症の出現です。
糖尿病をながく患っていると、毛細(血)管や細小血管という細かい血管(小血管)に、糖尿病特有の変化が起こってきます。
特に
目の網膜の血管がおかされて失明したり、
腎臓の糸球体(血液を濾過して原尿をつくっている部分で、細い血管の集合体)がおかされて濾過機能が低下し、尿として排泄されるはずのものが体内に蓄積する
尿毒症となって、生命が危険になったりします。
また、
神経系統も広い範囲で機能の変調をきたし、手足のしびれ感や神経痛をはじめ、多種多様の神経症状が出てきます。
これらに加えて、太い血管(大血管)の動脈硬化も、年齢不相応に早く出現し、
狭心症、
心筋梗塞、
脳梗塞、
下肢(脚)の壊疽の原因となります。
細菌などの病原体の感染に対するからだの抵抗力も低下し、
肺炎、
肺結核、
腎盂腎炎などの感染症もしばしば合併するようになります。
老化現象の一つとしておこる
白内障も、早くからおこります。
しかし、正しい治療を生涯つづけることによって、これらの合併症の進行は予防でき、健康人とほとんど同程度の生活を送ることができます。
糖尿病に対する鍼灸治療の有効性が報告されています。
東洋医学研究所®グループでは、糖尿病に対する鍼治療の効果についての研究を、基礎と臨床の両面から行い、当ホームページの
研究室で報告しています。
最近では、第54回(社)全日本鍼灸学会学術大会(福岡大会)において、中村弘典先生によって
糖尿病モデル動物に対する鍼治療の検討(5)−全身麻酔糖尿病ラットにおける検討−、山田篤先生によって
東洋医学研究所®グループにおける糖尿病症例集積による検討が報告されています。
東洋医学研究所®グループでは、多くの研究実績に基づき、
糖尿病に対して、
全身の調整を目的とした
太極療法により血糖状態を良好に保つとともに、その症状や合併症に対する治療もさせて頂いております。
さらに、その患者さんにあった食事療法や運動療法などの生活指導もさせて頂いております。
是非、副作用のない
鍼治療を受けられることをお勧め致します。