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東洋医学研究所®のコラム

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呼吸と免疫力

令和3年9月1日号

東洋医学研究所®グループ海沼鍼灸院 

院長 海沼英祐

 

○はじめに
近年、健康のためにヨガやピラティス、マインドフルネス瞑想などの人気が高まっています。それに伴って、それらに欠かせない呼吸法が注目されてきています。
普段、我々が何気なくしている呼吸ですが、その役割は酸素と栄養を肺や血管を通して、体の隅々に行きわたらせることです。呼吸を止めると人間は生きてはいられません。そしてその呼吸は、自律神経によってコントロールされています。自律神経は、主に日中の活動時に働く交感神経と、夜間などの安静時に働く副交感神経があり、両者がバランスを取りながら呼吸や血流、ホルモンの分泌、食べ物の消化吸収、そして免疫機能など生命維持に必要なあらゆる体の機能のコントロールに関わっています。この自律神経がバランスを崩すと、様々な不調が起こったり病気になったりします。逆に自律神経のバランスが整っていると体は元気で病気になりにくくなります。

○自律神経が整えば免疫力がアップする
腸は自律神経の影響を大きく受ける部位ですが、自律神経のバランスが整うと腸の働きは活発になり、腸内環境を良好な状態に保つことができます。腸内には我々の免疫細胞の約7割が存在しています。そして、腸内でウイルスや細菌と戦う準備をしながら、体に問題が起こると血流に乗って移動して敵を撃退してくれます。腸内環境が整っていると、免疫細胞も活性化して免疫力が向上します。さらに、自律神経が整った状態だと血流も良くなり、血流に乗って移動する免疫細胞は体の隅々まで移動できるようになります。これも、免疫力の向上に欠かせないことです。免疫力アップにつながる腸内環境と血流は、いずれも自律神経を整えることで改善することができます。

○自律神経が整う呼吸法
ストレスを受けることが多い現代社会では、多くの人が交感神経優位の生活を送っています。そんな交感神経優位の状態では、呼吸は浅くて速くなります。そして、過剰なストレスや不規則な生活習慣などで交感神経が優位になり過ぎると自律神経のバランスが崩れ様々な不調が出てきます。そこで自律神経を整えるための呼吸法が、ゆっくりと長く息を吐く腹式呼吸なのです。腹式呼吸の訓練を続けていくと、自然と自律神経のバランスが整っていきます。
【腹式呼吸のやり方】
①  背筋を伸ばして胸を軽く開き、鼻からゆっくりと息を吐いていきます。お腹の中の空気をすべて出すイメージで、おへそがへこむまで吐き切ります (20秒を目安として) 。
② へこませたお腹を緩め、鼻から息を吸っていきます。少しずつお腹に空気を送り込むように、ゆっくり吸います。お腹がだんだんと膨らんでいくことを確認しましょう (10秒を目安として) 。
③ 再び鼻からゆっくりと息を吐いていきます。お腹の中の空気をすべて出すイメージで行いましょう。1日1~2回、1回につき10~30分を目安に行います。

○おわりに
今回、呼吸と免疫力についてお話させて頂きました。腹式呼吸の仕方も諸説ありますが、今回は坂田隆夫著 自律神経を整える「長生き呼吸」を参考に紹介させて頂きました。呼吸法で自律神経が整うと免疫力が向上することが分かって頂けたと思います。そして、自律神経の調整にもっとも効果的な治療法が鍼治療です。東洋医学研究所®黒野保三所長の研究された生体の総合的制御機構の活性化を目的とした生体制御療法は、まさに自律神経の調整や免疫力の向上を考慮した治療法です。ぜひ生体制御療法を受けてみてはいかがでしょうか。


引用文献
・坂田隆夫:自律神経を整える「長生き呼吸」. マキノ出版. 2016
・小林弘幸:自律神経を整える「長生き呼吸法」. アスコム. 2020
・松尾伊津香:自律神経を整える正しい呼吸法は意外と難しい. 
東洋経済ONLINE. https://toyokeizai.net/articles/-/288695