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    TOP研究室>生体機構制御療法(太極療法)を使用した鍼治療の研究1・・・不定愁訴症候群に対する鍼治療

不定愁訴症候群に対する鍼治療



不定愁訴症候群
 N大学病院心療内科で1年以上症状が固定している患者に対し、生体機構制御療法(太極療法)を目的とした鍼治療を行い、健康チェック表 (健康チェック表とは?)の評価基準を使用して評価しました。鍼治療は太極療法(黒野式全身調整基本穴)を使用し、1クールを7回として3クール終了時点で評価しました。
 対象患者の重症度は健康チェック表に基づく不定愁訴指数により分類すると、重症1名、中等症3名、軽症4名でありました。初診時の不定愁訴指数の点数がそれぞれ44点、23.8点、11.8点であったものが最終時には13点、7.3点、5.8点となり、どの重症度においても有意な減少が確認できました。


グラフ
不定愁訴指数減少率
N大学付属病院心療内科にての1年以上症状固定期間を
コントロールとした鍼治療開始からの不定愁訴指数減少率

このことは、不定愁訴症候群に対する鍼治療(太極療法)の有効性が示唆されます。
 
以下、代表的な不定愁訴に対する鍼治療症例3例を紹介します。

28歳女性 主訴:体がだるく思うように動けない

 大学卒業後就職をきっかけに頭痛首の凝り感がいつも存在し、からだが思うように動かなくなった。病院では特に原因がわからなかったが睡眠薬、精神安定剤の服用を指示された。
しかし、一向に症状の改善がみとめられないことから、鍼灸治療を開始した。
 3クールの鍼治療により不定愁訴指数は23点→17点に減少し、主訴である体がだるく思うように動けないは、ほとんど消失した。
このように病理的兆候が認められていないが、身体症状を訴えている不定愁訴症候群患者への鍼治療の有効性が示唆されました。

57歳女性 主訴:肩がこり首が痛い、後頭部が痛い

 33年前の出産を契機に発症。その後も育児や家事で気が休まることがなく症状が現在まで継続している。加えて、8年前に喘息を指摘されたが、薬にアレルギー反応を示すために強い薬は使えず首肩のこり頭痛は増強し、疲労感、不眠も発症。
 3クールの鍼治療により不定愁訴指数は39点→22点に減少し、主訴である後頭部痛は消失、肩がこり首が痛いは軽減した。このように喘息をともなっていた患者に対しても、身体症状を訴えている不定愁訴症候群患者への鍼治療の有効性が示唆されました。

62歳男性 主訴:体温調節ができない

 20年前に結核を発病。その後、体温調節の異常に気づくが治療はしなかった。定年をきっかけに一層ひどくなり、医療機関を8箇所受診するが、原因が特定できず治療されなかった。自覚症状としては、気温30度を越える日でも寒さを感じたり、汗も異常に多く出たり、まったく出なかったりと安定せず、手足の冷え、食欲不振も感じていた。5クールの鍼治療により不定愁訴指数は33点→18点に減少し、体温調節の安定化と共に症状の軽減が観察されるようになった。
 このように、明らかに自律神経が関与する身体症状に対しても鍼治療の有効性が示唆された症例であります。


 
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