平成16年7月1日号
夏ばてを吹っ飛ばせ!
― 夏ばてに“はり”が効く?! ―
東洋医学研究所グループ みずの鍼灸療院 
院長 水野高広
 皆さんお元気でしょうか。うっとうしい梅雨が明けると夏がやってきます。夏がうれしいのは健康な若者だけで、年配の方や体の弱い方にはあまりうれしくない季節ではないでしょうか。
 食欲は落ちるし、体はだるくなるし・・・そう「夏ばて」がやってくるからです。

これが夏ばての正体だ!
 夏ばては、正式な病名ではありません。夏の暑い時期に体がだるくなったり、食欲が落ちたりすることをいいます。
 私たちの体には、いろんな環境に体を適応していくために、脳や自律神経などが体を調整していくシステムが備わっていますが、その機能がうまく働かなくなってしまうといわゆる「夏ばて」となります。

症状は
 食欲がない。
 朝起きると体がだるい。
 全身の疲れが取れない。
 体の中に熱がたまり、冷たいものがほしくなり、多食多飲する。
 頭がボーっとしたり、思考力が低下する。
 下痢や、便秘になる。

 このような症状に当てはまると夏ばての可能性があります。しかし、体調不良を夏ばてのせいにしてほかの病気を見逃してしまうケースもありますので注意が必要です。
 気になる方は東洋医学研究所グループを受診されるか、メールをくださればお返事いたします。


夏ばての原因としては
 睡眠不足。
 栄養の偏り。
 冷たいものの飲みすぎ、または水分の不足。
 冷房の効きすぎた部屋に長時間いる。または、暑い外と寒い部屋の
  出入り。
  といったものがあげられます。

 夏の夜は、蒸し暑く寝苦しいために睡眠不足になりがちになります。汗が乾きにくいと体温調整がうまくいかなくなってきます。体の中に熱がたまるようになり、冷房の効いた部屋で冷たいものばかり飲むようになります。これを繰り返していると食欲が落ち、食事もあっさりした栄養価の低いものになってきます。すると体力が落ちてくるので、疲れが取れにくくなってきます。その結果一日中体がだるく、やる気がない状態が続きます。こうなってくると悪循環が始まり、「悪夢の夏ばてサイクル」が始まります。

自分でできる夏ばて予防!
 夜更かしなどせず、十分な睡眠をとるように心がける。
 体操や、軽い運動、散歩などで汗をかく。
 汗をかいたら、水分をしっかり補給する。
 水分は一度にたくさん取るのではなく、少しずつ回数を多く。
 冷たいものを飲みすぎない。
 冷たい麺類ばかりでなく、ビタミン類を多く含む夏野菜を食べる。
 お風呂は、シャワーだけでなく温かいお風呂につかる。
 冷房の効きすぎた部屋に長時間いない。

夏ばてに“はり”は効くの?
 “はり治療”が、自律神経の調節や、胃腸の障害に対して効果があることは、実証されています。
 今の世の中どこに行っても冷房が効きすぎていますが、蒸し暑さからくる不快感から冷房にあたりすぎていると、体温調節をしている自律神経がバランスを崩しいろいろな症状を引き起します。
 体温と外気温の差が、5度以上になると自律神経のバランスが崩れだすといいます。自分の家にいるときは冷房の温度設定を高めにすることをお勧めします。

 “はり治療”は、夏の蒸し暑さや、睡眠不足などから来る自律神経の崩れたバランスをととのえて、リラックスしているときに働く副交感神経を働かせ、ゆっくり眠れるようにしてくれます。
 さらに、胃腸の調子を整えていくことから、食欲も増進させ、体力の回復、だるさ、やる気の低下といったものが改善してきます。夏ばての悪循環の輪をなるべく早く断ち切ることが大切です。
 できることなら、夏ばての症状が出てからではなく、その前に”はり治療”で夏ばてに負けない体作りをすることをお勧めします。東洋医学は“予防医学”なのです。
夏ばての魔の手からうまく逃れることができれば、秋口の体調不良に悩むこともなくなります。

しつこいようですが、転ばぬ先の“はり治療”ですよー