| 平成18年8月1日号 |

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東洋医学研究所®グループ
絹田鍼灸院 絹田 章 |
はじめに
アルコールが嗜好である人が禁酒するということは、飲酒しない人には、計り知れない事項であると思います。また社会人としてアルコールは社交上、大切な役割であります。実際に「飲酒するのをやめるぐらいなら死んだ方がまし。」と豪語する方もおられます。
しかし、なぜ飲酒が良くないのか充分に理解していただきたいと思います。
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アルコールはエネルギー(7.1kcal/g)のみで栄養価値がないため、糖尿病患者がアルコールを摂取すると種々の面で代謝異常をもたらすことから、原則としては禁酒させるべきであると考えるのが主流であり、以下の条件に一つでも該当する患者さんは禁酒すべきだと思います。 |
アルコール・飲酒の害
1. 食事療法がおろそかになる→血糖コントロールの乱れ
習慣的に飲酒することにより普段心掛けていた食事療法が乱れて適正に行われなくなります。
2. 中性脂肪の増加、高脂血症、肥満をもたらす
アルコール摂取により脂肪の分解を妨げ、肝臓から血液中に中性脂肪を放出するのを助長し、中性脂肪の増加、高脂血症、肥満を引き起こします。
3. インスリンの作用低下、インスリンの分泌抑制
アルコール代謝産物が脂肪組織でのインスリン作用を抑制してしまいます。
4. アルコール性低血糖→酩酊(ひどく酔う)とまちがわれやすい
アルコール性低血糖とは、低栄養状態の時に飲酒した場合に起こり、肝グリコーゲンの欠乏とアルコールによる糖新生の抑制が原因と考えられています。酒のにおいのする人が低血糖を起すと酩酊状態と思われるので特に危険です。
5. 肝障害、膵疾患
毎日の摂取は肝臓の脂肪蓄積作用や肝細胞の障害の原因ともなり、さらに肝臓を悪化させます。またアルコール性の慢性膵炎は糖代謝異常がみられます。
6. 高尿酸血症
乳酸の増加に伴い尿酸排泄が抑制され高尿酸血症を来たします。ビール・日本酒などにはプリン体が含まれており、尿酸の供給源ともなります。
7. アルコール依存症になる可能性がある
言語同断飲酒禁止。
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それでは、糖尿病患者さんすべてが全く飲酒できないのか、というとそういうわけではありません。医師が以下の条件を認めた場合に飲酒することが可能です。 |
アルコール飲料を認める条件
1. 血糖コントロールが長期にわたって良好
2. 経口血糖降下薬やインスリンを使用していない
3. 肥満がない
4. 糖尿病合併症がない
5. その他慢性疾患がない(肝疾患・膵疾患・心臓病・動脈硬化疾患など)
6. 自制心がある
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以上を満たした場合、医師から指示された総エネルギーの約10%以内(2単位 160kalまで)を適量として飲酒できます(表1)。 |
表1.糖尿病におけるアルコール量の目安(適量)
| 日本酒(14%) |
0.8合 |
| ビール(5%) |
中びん一本 |
| 焼 酎(25%) |
お湯割2杯(0.6合) |
| ワイン(14%) |
グラス3杯 |
| ウィスキー(43%) |
ダブル1杯 |
(アルコール濃度%)
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また、2型糖尿病とアルコール摂取についての関連性を調査した研究で健康な人でもほぼ毎日の飲酒量がビール大びん1本を越えると糖尿病を発症する確率が高くなることを報告しています。 |
参考アドレス (http://www.dm-net.co.jp/calendar/2005/03/000926.php)
おわりに
どうやら糖尿病の方の飲酒は、糖尿病治療を真剣に考えると、妨げになる可能性の方が大きいようです。そのあたりのところをよく肝に銘じていただきたいと思います。
糖尿病血糖コントロールを良好に維持していく上で飲酒するのは上記に示した適量であることです。そしてアルコール摂取だけが糖尿病の悪因ではないので他の食事療法、運動療法、必要であるならば薬物の服用を遵守し、加えて是非、東洋医学研究所®グループの痛みがなく副作用のない、全身調整を目的とした鍼治療(黒野式全身調整基本穴)を受療され、体調を良好に維持されることをお勧めします。


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