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赤ちゃんは、自分の意思を言葉で伝える事ができないので、おなかがすいた時やおしめを取り替えて欲しい時、眠い時、痛い時などは、それを知らせるために泣きます。しかし、思ったことが伝わらない、言葉を十分に伝えられないことが、やがて奇声(キーキー)、不機嫌、不眠、夜泣き、むずかり、噛み付くなどの症状として現れることがあります。それは離乳期前後に多い小児神経症で、一般的に「疳の虫(疳虫症)」と呼ばれ、原因は神経性素因、肉体・精神の発達のアンバランスなどによるものとされています。
小児期は、疳虫症状の他にも、風邪症状、夜尿症(おねしょ)、下痢・便秘、熱が出る、食欲がないなどの症状が多く、その他に、環境や食生活の変化、遺伝的素因などから、アレルギー疾患(アトピー性皮膚炎、小児喘息、アレルギー性鼻炎、食物アレルギー、花粉症など)は増加しています。 |
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小児鍼は、上記のような様々な症状に対して有効な治療法であることが東洋医学研究所®における調査で明らかになりました。
適応症:
風邪症状(風邪をひきやすい 熱がさがらない 鼻水 咳)
アレルギー疾患(アトピー性皮膚炎、小児喘息、アレルギー性鼻炎、
食物アレルギー、花粉症など)疳の虫 夜泣き・寝つきが悪い、
食欲がない 下痢・便秘 夜尿症 体調がすぐれない・・・など
対象年齢:
基本として8歳以下
(黒野保三先生が行なわれる治療は、小児から大人まで年齢を問わず、身体全体の調子を整え、様々な症状を改善することを目的としております。)
治療方法:
両手足、頚肩部、背部、腰部、腹部、胸部に対し、鍼で皮膚をさする擦過鍼と、接触する散鍼を行います。適切な接触刺激が、局所あるいは中枢(自律神経系やホルモンなど)になんらかの影響を与え自然治癒力を活性化させるものと考えられます。
治療頻度:1週間に1〜2回程度
使用鍼: 15mm16号 滅菌済みディスポーザブル鍼
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金属の部分は長さ15mm
太さは0.16mmで髪の毛程度です。一回きりの使い捨て鍼です。 |
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環境や食生活の変化、遺伝的素因、ストレスなどから、アレルギー疾患は
増加しています。 |
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これらのことから、平成15年4月東洋医学研究所®所長黒野保三先生のご指導の下
生体防御免疫疾患班が発足し、第一回アレルギー調査を行いました。
調査を行うにあたり、小児と成人とを分類し、小児患者はアレルギー疾患などの様々な愁訴に対する鍼治療の有効性を検討しました。
対象は、昭和56年5月〜平成15年10月の間に東洋医学研究所®と東洋医学研究所®グループに来院し小児鍼を受けた8歳以下の患者のうち、調査が可能だった85例としました。結果は以下のようになりました。 |
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アレルギー疾患以外の症状を主訴とした患者さんの改善人数です。
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アレルギー疾患のうちわけと、人数および改善率です。
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鍼治療を始めた年齢で区分し、有効性を検討しました。
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治療期間の違いから、有効性を検討しました。
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鍼治療を受けてからの現在の状態と、主訴以外に身体に
みられた変化についての回答結果です。
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上記の東洋医学研究所®における調査結果から、小児鍼はアレルギー疾患などの愁訴に有効な治療法であり、主訴のほかにも「風邪をひきにくくなった・丈夫になった・元気になった・食欲が出た・よく眠れるようになった」など、身体に良い変化がみられることが明らかになりました。
また、鍼治療を開始する年齢が3歳以下であることと、1年以上治療を継続することが有効性を高めることが認められました。
特に小児期は、症状に対して薬を使用するのは戸惑いがあると思います。
小児鍼は薬と違い副作用がなく、その後の成長にも良い影響を与え、体質改善にもつながる小児鍼をお勧めいたします。 |
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