平成23年11月6日(日) (社)生体制御学会第256 回定例講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加してきました。
 
(社)生体制御学会第256回定例講習会
(愛知県鍼灸生涯研修会)
 
9:30〜10:20 臨床鍼灸医学研究
「サイエンスとしての鍼灸診療5」

(社)生体制御学会名誉会長
黒野 保三 先生


 
今回は、10年、20年先を見据えて何をするべきかを以下のように教えていただきました。
 「昨年3月に統合医療への国家予算が10億円つきましたが、統合医療に関する会議や活動では実際にどうやっていくのか、というシステム構成がなく総論で終わるものでした。その後1年半経過した現在、昨年のように統合医療について聞くことがなくなってしまいました。
 統合医療は患者さんのことを第一に、東洋・西洋の垣根を越えて一番良い治療を行なう素晴らしい医療です。しかし、良い考えでも実際にどうやっていくのか、システム作りをしなければ意味がありません。私は35年前より統合医療を実践してきました。それは、当時、向井先生が名古屋市栄の第1生命ビルにSLドクターグループをつくり、そこで診た患者さんで入院の必要がある場合はセントラル病院に入院します。そこの医師と、SLの外来の医師が一環して治療を決めていくシステムをつくりました。また、月に1回、SLドクターグループでは、各診療科の医師が集まり、チーム医療としてのディスカッションをするシステム作りをしました。向井先生のお蔭で、その中の鍼灸科として私を迎え入れて頂き、SLドクターグループの鍼灸科としてやってきました。統合医療を実践するためには、医師と同じ知識・認識をもっていなければなりません。
 また、東京大学医科学研究所の調査によると、25年後に今と同じ医療を受けられる国民は約半数になってしまうことを報告しています。本当は時代が進めば、医療も進むはずであり、よりよい医療を受診できるはずなのですが、残念ながら現実ではそうはならないことがわかってきています。その時に、我々鍼灸師が病気で悩む患者さんを少しでも救えるようにしなければなりません。そのために10年、20年先を見据えて今のうちに勉強をして、腕を磨いていくことが重要になります。生体制御学会は着実に1つずつ実績を積み上げている学会であり、本会でしっかりと勉強をしていくことが重要であります。」



黒野 保三 先生

 
10:30〜12:00

生体情報の東洋医学への応用について(認定指定研修C講座)

名古屋市立大学大学院芸術工学研究科教授

横山 清子 先生


 
今回は、横山先生が実際に行なっている生体信号処理について以下のようなお話しを伺いました。
 「生体信号処理とは、心電図・脈波・胃電図・筋電図・脳波などの生体信号をデータにとり、コンピュータ解析をすることです。例えば、心電図では24時間測定できるものがあり、実際に心臓疾患を治療した後に予後を観察する目的で使用することがあります。また、心電図をコンピュータ解析することで自律神経を判定することができます。例えば、建物の屋上に立った状態と、安静にしている状態を比較すると屋上に立った状態の方が交感神経が働いていることがデータでみることができます。この解析を用いて、今、どのくらいリラックスしているのかを数値化したり、画像で笑っている顔や緊張している顔を出すことで、誰にでもわかりやすく可視化することができます。また、マッサージ機器への応用においては、心拍数などその人の体のリズムに合わせてマッサージ機が動くことで、今までの一定リズムで動くマッサージ機よりも効果があがることがわかってきています。
 この生体信号処理は応用範囲が広く、まだまだ応用できる分野があるのではないかと思います。」


image07横山 清子 先生

 
13:00〜13:50

生体防御免疫疾患の基礎・臨床、診断と治療
「アレルギーの話」


(社)生体制御学会理事
(社)生体制御学会研究部生体防御免疫疾患班班長

井島 晴彦 先生


 
今回、アレルギーの語源から、アレルギー成立の機序などについて、T型〜W型アレルギーの原因・病態や、各型の主なアレルギー疾患の代表例について分かりやすいスライド用いての詳細な説明がありました。


井島 晴彦先生

 
14:00〜14:50

生体防御免役疾患に対する症例報告及び症例検討
「アトピー性皮膚炎について」

脉診研究会 鍼和会会長

前川 勝治 先生

 
今回、日本皮膚科学会アトピー性皮膚炎の診断基準についてと、病理・病態についての説明をして頂き、2例のアトピー性皮膚炎患者の鍼治療についての説明をしていただきました。


前川 勝治先生

 
このマークのついている先生は東洋医学研究所®グループに所属しています。